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島袋レダさん=船上で亡くなった戦前移民の記録を=17日の移民の日法要に向け

プロジェクトを説明する島袋さん

プロジェクトを説明する島袋さん

 印刷会社グラフィカ・パウロスの共同経営者、島袋レダさん(67、三世)が、移民110周年を機に、移民船で亡くなった戦前移民の記録を17日の「移民の日の法要」までに整理し、各県人会の過去帳に掲載しようと動いている。
 島袋さんは移民百周年の際、戦前戦後の乗船者名簿をローマ字にデータベース化する「足跡プロジェクト」を個人的に立ち上げた。「移民への感謝を示すため、それまでなかったリストを作りました」と振返った。一年かけてボランティア120人と共にやり遂げたそうだ。
 同プロジェクトを実行するなかで、船上で亡くなった人、また船上で生まれたと思われる人の名前があることに興味を持ったという島袋さん。
 移民110周年の今年、「さざなみプロジェクト(仮)」と称し、1908年6月18日に着港した笠戸丸から41年8月12日着港のブエノスアイレス丸の移民船で亡くなった人の記録を整理しようと動いている。
 記録されただけで少なくとも647人が亡くなっているが、島袋さんによると約40航が未記録という。「全てを記録するためにも史料館の協力が必要」と史料開示を期待した。
 来年には110周年記念事業として船上で亡くなった人をはじめ、生まれた人、一回目の渡航で入国できず二回目に入港した人(再渡伯の人)、船上で発病した人の名前や出生日、命日、死因などを記録した本を出版したいとしている。
 また、伯国で出生した人で日本人として海外興行株式会社(KKKK)で登録された人の名前と出生日も加えるという。
 島袋さんは「船で亡くなり、海に遺体を投げられた人もいる。遺族を海に投げ入れた家族の気持ちを考えてみてほしい。移民は伯国に着いた人だけではないと思う。後世に残さなければならない重要な記録」とプロジェクトの意義を語った。
 島袋さんの計画を聞き、一番に手伝いを名乗り出た日本語教師の与那嶺恵子さん(70、沖縄)は「第一に船上で亡くなった移民の魂に祈ること。そして記録を残すこと。110周年の今年だからこそ、法要の際に船上で亡くなった戦前移民の魂にも祈ることを呼びかけて欲しい」と語った。

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