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絵本「青い鳥がなくとき」=本願寺のnorycoさん

作者のnorycoさん(提供写真)

作者のnorycoさん(提供写真)

 パラナ州ロンドリーナ本願寺の坊守(浄土真宗の僧の妻)で、アーティストのnorycoさんが、絵本「青い鳥がなくとき」(自照社出版)を昨年10月に発刊した。全32ページ、日英語。1400部発刊、一冊50レ。
 絵本出版は、norycoさんが年賀状に描いた猿と浄土真宗をかけた絵が好評だったことがきっかけ。翌酉年も浄土真宗をかけたものにしようと年賀状の題材を探していたところ、鳥のブッポウソウの鳴き声がコノハズクのものと勘違いされていたという話を知った。
 その話から物語を思いついたnorycoさんは1ヵ月程で物語をまとめた冊子を作成。一時帰国の際、知人に見せたところ、出版の話が持ち上がったという。最初はポ語に翻訳されたものの、日本での販売のため英語に再翻訳された。
 作中ではブッポウソウをはじめ、鳥達が森の中を飛びまわり、囀る様子が温かな水彩で描かれている。自分のものではない鳴き声について賞賛され、後ろめたさを感じるブッポウソウはどんな行動を起こすのか…?
 norycoさんは、物語中に登場するコノハズクの「そのままで、いいのだ」という台詞が浄土真宗の教義を総括していることに触れ、「『そのままで良い』安心が世界中に広がりますように」と語った。
 同絵本はロンドリーナ本派本願寺(43・3322・3228)、サンパウロ市内の浄土宗本願寺派ブラジル別院(11・2275・8231)、ニッケイ新聞編集部で販売中。norycoさんの活動はサイト(https://www.catanoryneco.com/)、仕事の依頼など問合せは(catanoryneco@gmail.com)まで。

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