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ブラジルでも進む少子高齢化

 2日付フォーリャ紙の見出しに、「収容施設で生活している高齢者が増えている」とあり、改めて、ブラジルでも少子高齢化が進んでいる事を思い知らされた▼紹介されていたのは、州や市と契約を結んで高齢者を介護する機関だけの統計だ。2017年にそれらの施設に入所していた高齢者は6万939人で、2012年の4万5827人より33%増えたという。この数字は、公的機関や公的な資金を受け取っている施設での集計だから、次にある通り、民間施設で生活する人の数も入れればもっと増える。応用経済調査院(Ipea)によると、2011年には公的な施設と民間施設にいた高齢者は計8万3千人だった。「現在は10万人はいるはずだ」という▼しかも、少子化で子供の数が減り、女性の社会進出も進んでいるため、親などの面倒と仕事の両立で悩む人や、退職を余儀なくされる人も増えている。社会開発相が、昼間は施設で面倒を見、夜は家に帰すという方式を検討しているのも、このためだろう。高齢者を昼間だけ預かるデイサービスなどが空き待ち状態になっているのも、このあたりの事情を反映している▼同省が4月に導入した、市が施設を用意して高齢者の世話をし、夜は家に帰すという計画には、6月28日現在で135市が参加を申し出た。この案は、種々の機能が低下して長期入所を必要とする人向けの介護施設などの必要を排除するものではない。むしろ、そういう施設の収容人数が限界に達しているが故の方策だ。現状のまま高齢化だけ進めば、この問題は更に深刻になる。社会保障制度改革も含む高齢化社会への対応は、ますます必要度を増している。(み)

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