ホーム | ブラジル国内ニュース | サンパウロ西部=薄暗い階段が雰囲気一変=グラフィックアーティストがバレリーナを描く

サンパウロ西部=薄暗い階段が雰囲気一変=グラフィックアーティストがバレリーナを描く

壁に描かれたバレリーナ(Google Mapより)

壁に描かれたバレリーナ(Google Mapより)

 サンパウロ西部ピニェイロスにはアルベス・ギマランエス階段と呼ばれていた階段がある。その階段と両脇の壁に1カ月ほど前にバレリーナの絵が描かれた事で人気が高まり、同地を訪れて写真に撮り、インターネットに投稿する風潮が発生している。すでに階段も、従来の「アルベス・ギマランエス階段」ではなく、「バレリーナの階段」と呼ばれている。
 5人のバレリーナの絵を描いたのは、〃コブラ〃と自称するグラフィックアーティストで、グラフィックアートを描くためにサンパウロ市内の様々な場所を歩いているうちにアルベス・ギマランエス階段に目をつけたのだという。
 「階段に描いたのは初めて。とてもきれいに、魅力的に仕上がった。辺りは木々の緑も豊かだ。でも、絵を描いただけじゃない。階段周辺の修復も必要だった」と語る。修復費用は、コブラが協力関係にあるBonafontという会社の協賛で賄われた。
 コブラはこの階段周辺をより快適な庭にするための計画を持っており、そのための協賛を募っているところだ。

階段に描かれたバレリーナ(Google Mapより)

階段に描かれたバレリーナ(Google Mapより)

 「初めてこの階段に来た時は、暗く、汚れていて、麻薬中毒者がうろついているような状況だった。それを一変させたくて、バレリーナの絵を描く事にした」という。絵を描き始めた当初は、階段にだけ描く予定だったが、その後、近隣住民が「壁も使ってよい」と、彼に壁を提供した。
 階段の中ほどには、4年前に脚を切断しなくてはならず、一度は踊る事を諦めかけたが、以来、義足で踊るメル・レイスさん(33)の絵が描かれている。レイスさんは世界で初めて、義足で踊り始めたバレリーナだ。
 自分の絵がグラフィックアートとして描かれていると聞いたレイスさんは、「とても嬉しくて躍り上がったわ。私の大好きなアーティストが、こんな形で私の事を顕彰してくれたんですもの。バレエは私に喜びを与えてくれただけじゃない。私の人生そのものよ」と語る。(24日付エスタード紙より)
 なお、「バレリーナの階段」の住所は、Rua Alves Gumarães,753 – Pinheiros, São Paulo – SP 05410-001 (公道のため、近隣住民になるべく迷惑にならない形での鑑賞が望ましい)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 援協=与儀会長4年務め年内勇退=税田清七氏にバトン託す=医療機関で3位の高評価も2020年11月26日 援協=与儀会長4年務め年内勇退=税田清七氏にバトン託す=医療機関で3位の高評価も  10月24日にサンパウロ市のサンパウロ日伯援護協会本部ビル5階で評議会が行われ、2021年から22年度の理事会役員の単一シャッパが承認され、税田(さいた)パウロ清七(せいしち)氏が会長に就任することになった。税田新会長は援協理事会に23年間も所属し、うち6年間は副会長 […]
  • ヒト街点描=没後50周年記念アート?=東洋街に謎の三島由紀夫ポスター2020年11月26日 ヒト街点描=没後50周年記念アート?=東洋街に謎の三島由紀夫ポスター  サンパウロ市の地下鉄リベルダーデ駅周辺に三島由紀夫のポスターが21日頃から大量に貼り出されている。ポスターには「春画」との署名印がされているが掲示者の詳細は不明。  三島由紀夫(1925年~1970年)は戦後の日本文学界を代表する作家の一人。代表作に『金閣寺』『憂国 […]
  • 「ブラジルには人種差別はない」?2020年11月26日 「ブラジルには人種差別はない」?  19日夜、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレで起きた黒人のジョアン・アルベルト(通称ベト)・フレイタス氏死亡事件は、国内外に衝撃を与えたが、正副大統領は揃って「ブラジルには人種差別はない」とのたもうた。  米国は「人種のサラダボウル」(多種共存状態)と言われ […]
  • 《サンパウロ州内陸部》重武装20人組が銀行強盗=深夜に警察と激しい銃撃戦2020年11月25日 《サンパウロ州内陸部》重武装20人組が銀行強盗=深夜に警察と激しい銃撃戦  サンパウロ市から北西に270キロ離れた内陸中核都市アララクアラ市で24日未明、小銃や爆発物などの重火器で武装した約20人の犯罪者集団が銀行強盗を試み、警官と銃撃戦を繰り広げた。  犯罪者達が狙った銀行は、同市中央部にある連邦貯蓄銀行(Caixa)とブラジル銀行だ。 […]
  • 《サンパウロ市市長選》ボウロスが現職コーヴァスに肉薄=8%P差にまで迫る=再び左派政権誕生?2020年11月25日 《サンパウロ市市長選》ボウロスが現職コーヴァスに肉薄=8%P差にまで迫る=再び左派政権誕生?  29日に決選投票を控えたサンパウロ市市長選は、現職のブルーノ・コーヴァス氏(民主社会党・PSDB)と、左派のギリェルメ・ボウロス氏(社会主義自由党・PSOL)の差が急速に縮まってきており、余談を許さない状況となってきている。24日付伯字紙サイトが報じている。  ダッ […]