ホーム | コラム | オーリャ! | 日本料理のような公園設計をした中村矗さん

日本料理のような公園設計をした中村矗さん

 クリチーバ名物「針金オペラ座」をたった3カ月間でつくったように、中村矗さんは速さにこだわった。「いつまで経っても出来ないと市民の期待が憤りに変わる」からだ。

 クリチーバの公園はほぼ連邦政府の支援を受けていない。中村さんは「支援をもらう手続きが面倒だったり、口出しされてやりたいように出来なくなるから」と話す。

 ちなみにパラナ州のアサイ市の「旭城」がまさにそのケース。2年で出来るはずが10年かかったのは、支援条件が「下から1階できるごとに次の階の建築費を払う」という厄介なものだったからだ。本来は、施工中の雨をしのぐために屋根からつくる計画だった。結局、雨で何度も工事をやり直すことになり、その間に方針の異なる市長が就任し、築城が中断…。

 中村さんは少ない予算でバンバン公園をつくった。そのコツは、資金不足で手が加えられない分、もともとの自然環境を存分に活かした公園を設計したことだ。むしろ、そのシンプルさゆえに長く市民から愛される結果になったとか。

 まるで、新鮮な素材本来の味わいを引き出す日本料理のようだと感心した。(陸)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 日本宗教がディズニー監督の心の支え2017年5月23日 日本宗教がディズニー監督の心の支え  ブラジル人初のディズニーアニメ映画監督となった松田レオナルドさんとの取材後、「もしも書きたければ、私が創価学会で仏教を学んでいることを記事に加えても大丈夫です」と松田さんからメールが入った。  調べてみると同学会のニュースサイト「SEIKYO Online」に3月27日付け […]
  • コラム オーリャ!2004年12月28日 コラム オーリャ!  一年の終わりにこんな結末が用意されていたとは誰が想像しただろう。スマトラ沖地震のニュースは世間のクリスマス明けの穏やかな気分を一転させ、地震被害の悲惨さを改めて認識させた。 […]
  • 日系人の日本語離れ2018年8月24日 日系人の日本語離れ  ポレト・アレグレ市の日本語学校は生徒数120人。校長の大澤秀子グチエシスさん(60代、北海道)は「17、8年前は生徒が40人で経営難だった」と言う。  当時の生徒は日系子弟だけだったため、大澤さんは非日系人も受け入れるよう経営母体である文協に掛け合った。すると反対の声や「方 […]
  • 国歌歌唱の金メダル2018年8月1日 国歌歌唱の金メダル  世界を旅する国歌レパートリー50曲のソプラノ歌手・鶴澤美枝子さんは外国の国歌を歌うとき「君が代」も必ず歌っている。「外国の国歌を歌えば、日本の国歌も歌わさせてくれる。もともと『君が代』を世界の人に聞いてもらいたいと思って始めた活動なんです」と言う。  国歌は間違えられないた […]
  • 県人会ラーメンの方向性2018年4月28日 県人会ラーメンの方向性  「喜多方ラーメン祭り」に来たヴィトル・セニシさんとマヤラ・ホンダさん(本文写真)は、専門店「あすか」や「ラーメン和」にも足を運ぶラーメン好きカップルだ。  今回の感想を聞くと、セニシさんは「あまり好みじゃない」と辛口コメント…。ラーメン人気が高まるにつれ、味にこだわる客が増 […]