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実際に乗ってみた!=ルス駅からG空港直通電車=お得? 8レアルで約30分=空港手前からシャトルバスに

ルス駅で乗車する

ルス駅で乗車する

 サンパウロ市のルス駅からグアルーリョス国際空港までの直通電車「エアーポート・エクスプレス」(CPTM13番線―翡翠色)が16日に開通した。旅行や出張で利用者の多い、南米一の国際空港。車だと渋滞に巻き込まれることも多く、レプブリカ駅やバハフンダ駅からの直通バスは50レという高値…。25日、実際に乗車してその利便性を確かめた(國分雪月記者)。

路線図

路線図

 空港行きの電車に乗るには、まずメトロでルス駅へ行き、CPTM乗り場方面に行く必要がある。そこで、メトロとは別の乗車券(8レアル)を購入する。
 ルス駅構内のCPTM11番(珊瑚色)エストゥダンテス行き、第4プラットフォームに上るエスカレータ前に「空港行き乗車券売り場」が設置されている。売り場の奥にはサンパウロ州立美術館(ピナコテッカ)、ルス公園に出る改札口がある。
 乗車券を購入後、エストゥダンテ方面行きのエスカレータを上ってプラットフォームに出たら、向って後ろ方向へ行くと「空港行き」の電車が停まる「5番プラットフォーム」だ。

向って右奥。エストゥダンテス行きとグアルーリョス空港行きの電車は同じプラットフォームに

向って右奥。エストゥダンテス行きとグアルーリョス空港行きの電車は同じプラットフォームに

 同電車の運行は平日のみ(土、日なし)。ルス駅発が午前10時、正午12時、午後2時、4時、10時。同空港駅初は午前9時、11時、午後1時、3時、9時。
 すでにプラットフォームには、トランクやバックパックを抱えた人が歓談しながら電車を待っていた。電車は午前10時、時間ぴったりに着き、最後から2車両がプラットフォーム前に停まった。乗客と共に鉄道警察2人が乗り込み、車内の警備にあたっていた。駅に停まった2車両以外の車両への移動も可能だ。
 大形トランクを乗せるための特別なスペースはなく、1車両内40席程度。乗り心地はCPTMと変わらず、乗ってから10分ぐらいはゆっくりとした速度で進んでいく。その後、急に加速し、車体が風を切りながら小刻みに揺れた。
 電車はアイルトン・セナ高速道沿いに建設された線路を行く。近くのチエテ川の臭いが車内にも少し入った気がした。窓からサンパウロ市のビル群や渋滞を見ながら進む。
 空港駅が見えると、大きなトランクを持った女性が拍手して到着を祝った。「30分で着くなんて! なんということ!」と喜び、「ノッサ」と繰り返しながら電車を降りていった。

CPTM駅に横付けされた空港行きシャトルバス

CPTM駅に横付けされた空港行きシャトルバス

 駅に着いたのは午前10時32分。改札を出て右に向かうと、空港行きのシャトルバスの停留所がある。注意すべきは、成田空港などのように空港内まで電車が通っていないことだ。空港の少し手前に駅があり、そこからシャトルバスに乗らないといけない。
 バスは第1ターミナル行きと第2、3ターミナル行きの2台用意されており、15~20分間隔で運行している。乗車無料。車内は20席、大きい荷物を乗せる台も用意されている。
 午前10時42分に発車したバスは50分に第2ターミナルについた。ちなみに時間を計ったところ、第2から第3までは3分程度、第3から駅までは5分程度となる。第1までは3分程度で到着するようだ。
 到着までの時間は正直、車やバスとあまり変わらない。ただし、片道12レアル(メトロ料金込み)で空港まで行けるのは安い。とはいえ、本数が少ないのが玉に瑕か。見送りや国内旅行など荷物が少ないときに利用してみては?

 

グアルーリョス行きの電車が停まるプラットフォーム

グアルーリョス行きの電車が停まるプラットフォーム

チケット販売所

チケット販売所

 

 

 

 

 

 

 

ブラス駅から各駅停車

 直通でないが、ブラス駅から空港行きのCPTMの各駅停車が平日6本出ている。午前6時25分発、7時5分、7時45分、午後6時5分、6時45分だ。土曜は午前のみ運行。
 空港からブラス駅行きの各駅停車は、平日が午前6時20分発、7時、7時40分、午後6時、6時40分、7時。土曜は午前中のみ運行。

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