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《ブラジル》政府がロライマ州の刑務所管理を統括=検察庁長官の要請に応じる

テメル大統領(左)とスエリー・カンポス知事(写真は去年の会談時のもの、Alan Santos/PR)

テメル大統領(左)とスエリー・カンポス知事(写真は去年の会談時のもの、Alan Santos/PR)

 ブラジル連邦政府は13日、今年12月31日までを期限として、国内北端の州である、ロライマ州の刑務所機構管理及び、社会教育部門を連邦政府が統括するための協力協定に署名したと、13、14日付現地紙・サイトが報じた。この場合の「社会教育部門」は、違反行為を犯した未成年者の罰則、更生機関で、いわゆる少年院に相当する。
 ブラジル連邦政府は現在、リオ州の治安部門に限って、連邦政府派遣の執政官が統治する、直接統治令を出している。
 ラケル・ドッジ連邦検察庁長官と同州検察局は7日、「ロライマ州政府は同州の刑務所機構を制御できておらず、同州の治安悪化の主要因になっている」とし、同州刑務所機構管理部門と社会教育部門への連邦政府の介入を求めていた。
 この協定には、セルジオ・エチェゴイェン大統領府安全保障室長、ラウル・ジュングマン治安相、グスタヴォ・ロシャ人権局長も賛成した。また、先週まで「連邦政府が介入する必要はない」と反対していた同州のスエリー・カンポスロ知事(進歩党・PP)も最終的には協定締結に同意、大統領宮で行われた協定書調印式に、テメル大統領(民主運動・MDB)と共に出席した。
 ロライマ州は署名から48時間以内に、連邦政府が指名した担当者に州の刑務所機構と社会教育部門管理の権利をゆだねる。担当者には、予算の執行、文書開示要求、人事権などの、必要な権利が与えられる。
 刑務所機構管理部門には全国刑務所管理局(Depen)監査官長のパウロ・ロドリゲス・ダ・コスタ氏、社会教育部門には全国社会教育対応システム総合コーディネーターのギリェルメ・ニコ氏が指名される予定だ。
 大統領に近い筋によると、今回の措置はドッジ検察庁長官らの要請に、最も早くシンプルに応えるためにとられた。
 しかし、「協力協定」は、ドッジ長官が本来求めた「直接統治令」とは性質が異なる。ロライマ州は自主的に統治権の一部を連邦政府にゆだねるが、経費その他の責任は州が負担する事になる。また、直接統治令は大統領の宣言後、議会の承認が必要だが、協力協定にはその必要がない。
 ロライマ州では、隣国ベネズエラの政治、経済的な危機に端を発する大量のベネズエラ移民流入で、犯罪増加傾向が続いている。また、州内の刑務所や少年院は犯罪組織州都第一コマンド(PCC)が支配権を握っており、ベネズエラ人を含む収監者を勧誘したり、他の組織に属する収監者の虐殺事件を起こしたりする事態に陥っているが、州政府は十分な措置を講じる事が出来ずにいた。

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