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パラナ日伯連合会=マリンガーの鈴木氏新会長に=「日本人の価値観の継承を!」=文化センターで支部を支援

パラナ全州から約150人が参加した(左端が鈴木新会長)

パラナ全州から約150人が参加した(左端が鈴木新会長)

 パラナ日伯文化連合会(リーガ・アリアンサ、上口寛会長)は「19年度定期総会」を今月27日、パラナ州ロンドリーナ市内の同会館で催した。17年1月から1期2年を務めた上口会長が勇退し、マリンガー文化体育協会や日本公園等で会長職を歴任した鈴木エドアルド氏(72、二世)を会長とする新体制が発足した。次世代継承を掲げた昨年の「エキスポ移民110」の成功を受け、鈴木新会長は、傘下支部への側面支援を強化して次世代育成を進めていきたい考えだ。

 例年を上回る約150人が参加した今総会。上口会長は「エキスポ移民110に際して、パラナ日系社会全体から最大限の参加を頂き、盛大に開催できた。この2年間ご協力頂き有難うございました」と感謝した。

鈴木新会長

鈴木新会長

 新会長の鈴木氏は「会長就任は大いなる誇り。喜びと期待で一杯。日本人の価値観、教えが続いてゆくよう若者に継承するのが目的」と強調し、新役員に協力を求めた。
 連合会は、傘下日系団体を支援するために「日伯文化交流センター」を17年3月に設立。若手や専門家を中心とする27人で構成され、今年はJICA訪日研修制度に関する講演や認知活動、JICAボランティア派遣による文化活動、日本語指導等を実施する予定。鈴木新会長は、このセンターを通じた活動を中心に次世代育成を進めたい考えだ。
 エキスポ移民110を振返った西森ルイス連邦下議は、「これまでの祭典のなかでも最も素晴らしいもの」と太鼓判を押し、「次世代継承という目的の一つが達成された。これが一番の成果」と強調。祭典では地元若手ら約150人が運営にあたり、約1千人がボランティアで参加した。
 そんな成果を残した一方、「傘下団体では資金不足で難しい舵取りが迫られる時代」とも。10年前には70以上あった傘下支部も、現在では55まで減少した。
 「今日はパラナ全州から150人が参加し、会場が一杯となったのは素晴らしい。この総会はパラナ日系社会が始動開始する大事なもの。皆一緒になって素晴らしい年になるよう頑張りましょう」と激励した。
 18年度決算報告が行われ、収入は26万3964レアルで、支出は43万9328レとなり、17万5364レの赤字。移民エキスポ110は、収支ともに102万8994レで差引きゼロとなった。
 今年は、リーガ・アリアンサとして合併する以前のパラナ文化運動連盟が創立70年、パラナ日伯文化連合会が創立50年を迎えたことから、来月23日夜に記念夕食会が同館で開催されることが決定された。式典では、歴代会長に感謝状が贈呈される予定だ。

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