1月1日から26日までに、一千件を超すデング熱発症の疑われる症例が発生したブラジル北部アクレ州の州都リオ・ブランコは、180日間を期限とする緊急事態宣言を発令したと、20日付ニュースサイトG1が報じた。
蚊の集団発生は90%が住宅内や空き地で起きている。20日付アクレ州官報に載った緊急事態宣言には、デング熱、チクングニア熱、ジカ熱のウイルス拡散を阻止する対抗措置が書かれた。
リオ・ブランコ市の正式発表では、今年最初の4週間で1116件のデング熱の疑われる症例が出ている。この数字は昨年比3・6倍だ。
緊急事態宣言により、ネッタイシマ蚊の繁殖を食い止めるための人員と設備を増強する権利がリオ・ブランコ市に与えられた。
ソコーロ・ネリ市長は伝染病拡散防止のため市の保健関係職員に、住民と協力して蚊の繁殖を防ぐ活動を強化する事を命令。職員たちには、蚊の大量発生が起きていないか、空き地や空き家に立ち入って検査する権利が認められた。
同市のオテニエル・アルメイダ保健局長は、市内97の地域でデング熱の疑われる症例が発生していることを認めた。
同局長は、「緊急事態宣言発令により、蚊の繁殖抑制活動がより強化される」と語り、具体例として、保健職員や陸軍の一般家庭訪問、ゴミ堆積地帯の集中清掃、蚊の繁殖を抑えるための基礎知識の啓発強化などをあげた。