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歌と人生、世代交代

 21日付ジョルナル・ニッパク(弊紙ポルトガル語版)に、16~17日に開かれた第25回サンパウロ州選抜カラオケ大会(通称パウリスタン)の記事が掲載された。4頁は弊紙記者の記事で開会式などが中心、12頁は外部からの特別寄稿で、2日目のグランプリなどが中心になっている▼記者やテーマが違うと筆の運び方も違うと思いながら読む中、グランプリを受賞した平田信弘氏の「パウリスタンでは勝利と敗北を繰り返してきたが、それによって人生の壁を乗り越える術を学んだ」との言葉に目が留まった。その後には「グランプリ受賞は他のものに換え難い経験。遅まきながら、同賞を受けた人が教え始めたら、この感動を味わうチャンスは他の人に譲るべきだと気づいた。今回を最後の大会とし、順位には関係なく、最善のプレゼンテーションをと考えていた」とも続いていた▼20代だった1998年を皮切りに、2005年、15年、19年と4度も栄冠に輝くのは容易な事ではない。今回のグランプリ受賞はその努力と力量を示す。しかし、後進を育てる側に回り、別の人に優勝の喜びを経験してもらいたいとの弁は、教師と生徒が同じ舞台で競い合う事へのわだかまりも小さくしてくれた▼若い頃からの努力や才能が認められて教師となった人には、模範としての歌を披露する場もあって然るべきだし、弟子が師を超える事は素晴らしい。だが、華のある内に引退する潔さや後進育成の大切さを思う時、教師と生徒が同じ舞台で競う事への違和感を禁じえなかったのだ。節目の25回大会で花道を飾った平田氏。彼が育てた生徒が人としても成長し、歌に励む姿を見る日も近い事だろう。(み)

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