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サンパウロ市=昨年の車両盗難は4万台超=多くが東部地区で発生

 学究機関アルバレス・ペンテアード財団(FECAP)によると、昨年サンパウロ市内で発生した車両盗難事件の多くは同市東部で起こっていたことがわかった。23日付現地紙が報じた。
 サンパウロ市内の地域別車両盗難件数上位10区には、1位のサンマテウス(855件)、2位のサポペンバ(718件)、3位のイピランガ(683件)など、東部の区が六つ含まれていた。
 時間帯別に見ると、午前中が8836件で最も多く、夜明け前、未明は3142件で最も少なかった(「時間帯不明」の1951件を除く)。
 盗難は有料駐車場、商業施設、サービス施設の駐車場でも発生したが、圧倒的に多かったのは公道に停めていた際に発生したもので、2万3422件あった。
 18年のサンパウロ市での車両盗難台数は4万144台で、10年前の4万3056台より6・7%減ったが、それでも1日平均で109台、4分半ごとに1台が盗まれている計算になる。
 昨年サンパウロ州内で発生した車の盗難事件の4割以上はサンパウロ市で起こった。ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)のラファエル・ダ・シルヴェイラ教授は、中央部(セントロ)での盗難が東部よりも少ないのは、中央部では警察の警戒も厳しいからだと指摘している。
 昨年はタツアペ地区、5年前にはモオッカ地区で車を盗まれた手工芸品製作のレジーナ・ルスチセ氏(44)は、「車の盗難事件なんてテレビのニュースでもしょっちゅう報じている。自分の身に降りかかるとは誰も思わないけど、いつだって誰だって被害に遭う可能性がある」と語った。