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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《7》=日米伯の農業研修手伝った村松さん

村松義夫さん

村松義夫さん

 全米日系人博物館のガイド・山田ロッキーさんは、「まだ日系アメリカ人迫害の歴史をしらない日本人、アメリカ人はたくさんいる。強制収容体験を語れる当時中学生以上だった人は、今はもう90歳を超え多くが亡くなられて少なくなった」と語り継ぐことの難しさに直面している。
 同博物館ではロスの小中学生に歴史を知ってもらうために、無料でスクールバスを手配することまでしているという。「多文化社会の相互理解を深める」というテーマは、ブラジルの移民史料館もまったく一緒。何か「もっと一緒にできることがあるのでは」と思わせるものがあった。
 ロッキーさんは「三、四世が中心になり、そんな強制収容所跡地への巡礼の旅が毎年11月頃に行われています」という。一行はその2日後の4月12日にマンザナー強制収容所跡に行き、慰霊法要をすると伝えると、ロッキーさんは「南米からわざわざ来てもらってありがたい」と満面の笑みを浮かべた。
     ☆
 4月10日午後、一行は全米日系博物館の見学を終え、ホテルでいったん休憩した。ロビーには一行の和田好司さん(ポルト・アレグレ在住)と待ち合わせていた現地在住の戦後移民、村松義夫さん(77、静岡県)が待っていた。東京農大拓殖学科の卒業生で、和田さんが主宰する「あるぜんちな丸ホームページ」のメーリングリストを通じてつながっているのだという。
 1968年から米国在住。「実は私、学生時代にはブラジルに移住しようと思っていたが、その前に1年間だけアメリカで農業研修しようと思って来たんです。そしたら国際農友会から『そのままアメリカに残って日本から送る研修生の面倒を見得てくれ』と頼まれ、そのまま居つきました」と笑う。この団体は、現在「社団法人・国際農業者交流協会」という。
 日本の農業発展と国際交流の促進に寄与することを目的とする団体で、「かつて農友会ブラジルもあって、富森敏雄さん(南伯農協中央会理事長)や井上ゼルバジオさん(コチア産業組合中央会理事長)から頼まれて、日系二世の農家をアメリカの農家で研修させる手伝いもしました」という。意外なところでつながっている。
 村松さんは「カリフォルニア州(以下、「加州」と略)は全米1位の農業地帯。サラリーマンよりも農家の方が良い給料をもらっている」という。調べてみると、加州は聖州によく似ていると思えてきた。第一に米国最多の日系人数を誇ることであり、まだ州内総生産が全国1位である点もそうだ。(つづく、深沢正雪記者)

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