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将棋=青野、北尾プロが初来聖=24、25日の大会に参加=第72回全伯名人戦

来場を呼びかける吉田会長、青野九段、北尾女流二段、川合昭元会長

 ブラジル将棋連盟とニッケイ新聞は24、25日にサンパウロ市文協ビル(R. São Joaquim, 381, Liberdade)にて「第72回全伯名人戦大会」を開催する。同大会に参加する青野照市九段、北尾まどか女流二段が22日、サンパウロ市に到着。編集部を訪れ、読者へ大会への参加を呼びかけた。
 青野照市九段は、升田幸三賞を2度も受賞した人物。同賞は革新的な戦法を発明した人に贈られる賞で「将棋界のノーベル賞」の様なもの。出身地の静岡県焼津市には水産加工工場で働く日系ブラジル人も多く、弟子である安食総子(あじきふさこ)女流初段は子供の頃にブラジルに住んでいたことがある。山田彰駐伯日本国全権大使とは旧知の間柄で、山田大使のブラジル着任を機に訪伯の機会をうかがっていたところ、欧州将棋大会と全伯大会の日程が重なり、実現した。
 青野九段によれば、直前まで滞在していた欧州には1500人以上の将棋競技人口があり、大会には20カ国から100人以上が参加して4日がかりで勝敗を決めるという。「私自身は初来伯だが、弟子がブラジルに住んでいたことがあり縁を感じる。今大会にも大いに期待している。ぜひ多くの方に来場してもらい、対局を楽しみましょう」と呼びかけた。
 日系人がいない国でもそれだけの盛り上がりがあると聞いたブラジル将棋連盟の吉田国夫会長は、「日本からプロ棋士の方に来ていただいて本当にありがたい。これを機に、我々ももっと非日系に広げて大きな大会にしていかなくては」と決意を新たにしていた。
 北尾女流は子ども向け将棋『どうぶつしょうぎ』の発明者で、将棋が子供の教育に与える影響について詳しい。青野九段、山田大使とともに日本のNPO団体「世界に将棋を広める会」のメンバーであり、積極的に海外への普及活動を行っている。青野九段同様の理由で訪伯が実現。24日の「第2回全伯こども名人戦」では、来場した保護者向けに「教育と将棋」をテーマに講演付き座談会を行う予定。
 北尾女流は「あちこちの国で、日本語を勉強している子どもに将棋の話をしてきました。ブラジルでも、たくさんの方と会ってみたいです」と期待している。
 第72回全伯名人戦大会の日程は以下の通り。▼24日(土)午前8時30分~午後1時:第2回全伯こども名人戦(参加費20レ)。午後2~5時:初心者向け講習会(無料)。会場:サンパウロ市文協ビル1階13号室。▼25日(日)午前9時~18時:第72回全伯名人戦(参加費50レ)。会場:サンパウロ市文協ビル2階21B号室。
 大会の問い合わせは、ブラジル将棋連盟(11・3209・7687)まで。

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