ホーム | コラム | 樹海 | 全てはタイミングと協調の問題

全てはタイミングと協調の問題

ボウソナロ大統領とサレス環境相(Marcos Corrêa/PR)

 伯国がアマゾン森林火災問題で良くない意味で世界に注目された1週間だった。これに関し、世界の世論の大方は「火災の原因となる森林伐採を増加させた伯国が悪い」と見ているが、伯国内を見ていると「昔の労働者党(PT)政権の方が伐採が多いのに今なぜ」「森林伐採は本当に悪いことなのか」「世界的な左翼的風潮がボウソナロ政権を苦しめたいだけなのでは」と反論する世論もある▼ここで改めて事実を整理しよう。まず、国外からのプレッシャーが「左翼的な風潮の産物か」どうか。まず、ボウソナロ大統領と対立したフランスのマクロン大統領は中道政治家だが、17年のフランス大統領選では投資銀行家の出自ゆえに左派からはむしろ反感を買っていた人物だ。また、ボウソナロ氏がそれ以前から批判を行なっているドイツのメルケル首相は国内では中道右派のリーダー。もっといえば、今回マクロン氏が召集したG7で左派と呼べるのはカナダのトルドー首相くらいなものだ

※このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。 .
 会員登録はお済みですか? 会員について

こちらの記事もどうぞ

  • 英語力が問われない駐米大使などありえるのか?2019年8月23日 英語力が問われない駐米大使などありえるのか?  「伯国政界をにぎわす問題」というのは、ここ数カ月というもの、様々な方向で激化の様相を見せているが、こと、「国際的に見ていかがなものか」と思わせる問題が二つ。ひとつは、世界の政界の国際的な流れを完全無視し、顰蹙を買いながら押し進めるアマゾンの森林伐採。そしてもうひとつが […]
  • 伯国激動の時代を風刺した映画「バクラウ」2019年9月13日 伯国激動の時代を風刺した映画「バクラウ」  「激動の時代にこそ、芸術は生まれる」。そのようなことは昔から言われる。たしかに「為政者からの圧力が強かったがゆえに生まれた芸術」の例は古今東西、枚挙に暇が無いが、現在、公開中の映画で、伯国史上、初のカンヌ映画祭受賞作(審査員特別賞)となった「バクラウ」は、まさにそんな […]
  • 開発行為と森林火災が先住民保護区を破壊2019年8月29日 開発行為と森林火災が先住民保護区を破壊  8月に入って急増中の法定アマゾンなどでの森林火災は、従来は伐採が禁じられていた所でも起きている▼一例はアマゾナス州南部のテニャリン族の部落だ。国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)やシコ・メンデス研究所(ICMBio)と連絡を取り、保護区全域を監視していたのに、2 […]
  • アマゾン火災騒動への違和感を読み解く2019年8月27日 アマゾン火災騒動への違和感を読み解く  アマゾンが国際世論やネット上でも燃えている――熱帯雨林伐採も森林火災も放置してはいけない。きちんとコントロールしなければいけない。その部分は、はっきりと言いたい。  その上で、先週からのアマゾンに対する国際世論を含めたボウソナロ政権への批判に奇妙な部分があることを指 […]
  • 日本で一番、ブラジル日系社会の書籍出す無明舎2019年6月18日 日本で一番、ブラジル日系社会の書籍出す無明舎  「本にして残せば、その記録は永遠に生きていく、というのが私の信念です」――日本では数少なくなってきた地方出版、その雄ともいえる秋田県の(有)無明舎出版の安倍甲社長(あんばい・はじめ、69、秋田県秋田市在住)が着伯した14日に来社した際、そんな印象に残る言葉を残した。 […]