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VERSTA=現地会議に過去最高の参加者=森林農法広げる日本のNPO

セッテ・バーラス市ハッポーザ村植民地五部会館での会議の様子(小野瀬さん提供)

 2014年から始動した、聖州などの大西洋岸森林(マッタ・アトランチカ)の保全再生と小農支援を目的にNPO法人「VERSTA」(東京都)が実施する『ジュサラ椰子樹を主体とした小農の森林農法推進プロジェクト形成事業』。それへの日本の環境庁管轄の地球環境基金からの助成期間が今年で終了するにあたり、「今ようやくプロジェクトの成果が出始めたところ。あと3年間延ばすべく延長申請をする方針だ」と8日に来社した専務理事の小野瀬由一さん(61、山形県)は説明した。

山添さんと小野瀬さん

 大西洋岸森林は19、20世紀に93%が伐採・開拓されてしまい、原生していたジュサラ椰子は80年代にパウミット(幹部分)乱獲により絶滅危惧種になってしまった。同NPOは、それを中心作物にして複数の商品作物を重層的に一つの畑に植える森林農法をヴァーレ・ド・リベイラ地方に普及することで、共生型の農法を広めて原生林の保全につなげたい意向だ。
 小野瀬さんは「ジュサラは7年目からしか収穫ができない。今プロジェクトが止まってしまうと、4年がかりでせっかく14農家、計10ヘクタールまで広がった森林農法の畑が継続しない可能性がある」と危惧する。
 聖州森林院元総裁で、VERSTA伯国側代表を務める山添源二さんは「パウミットをとるために幹を切断すると、ププーニャなどは新たに横から枝が生えてくるが、ジュサラは枯れてしまう。そのため野生のジュサラ椰子はほぼ取りつくされてしまった状態。今保全しないと絶滅する。パウミットにするのでなく、アサイーと同じように果実部分を商品にすれば継続的に収穫できる。絶滅種を再生しつつ、森林農法の形で商品樹木も植えて原生林伐採を辞めさせるという効果的なプロジェクトだ」とのべた。
 2012年から8年連続で来伯する小野瀬さんは今回、8月26日に到着。レジストロ、セッテ・バーラス、パリクエラ・アスーなどで森林農法をする小農とのプロジェクト会議を開催し、意見交換をしてきた。「会議には過去最高の60人が集まった。趣旨を理解する人が増えているという手ごたえを感じる。ここまでは計画通り、面積を増やせてこられた。来年以降も2ヘクタールずつ増やしたい」と意気込んだ。

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