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COP25=ブラジルが2度目の化石賞受賞=伐採減少の隣国は資金獲得

11日の「化石賞」受賞者発表の様子(Divulgação)

 マドリッドで開催中の気候変動枠組条約締約国会議(COP25)で11日、国際環境非政府団体(NGO)の気候行動ネットワーク(CAN)が、気候変動に悪影響を与える国や機関を表彰する不名誉な賞「化石賞」の受賞者を発表。ブラジルは4日に続く再受賞となったと11、12日付ブラジル国内紙サイトが報じた。
 4日の受賞は、ブラジル政府が法定アマゾンの森林火災は環境活動家のせいとした上、伐採を増やすための資金を得る目的で会議に来たと見られたためだ。
 11日の受賞は、ボウソナロ大統領が10日、法定アマゾン内の公有地や先住民保護区などに不法侵入した人物の土地占有を合法化する内容の暫定令(MP)を出したため。同MPは農牧業者の要請で実現し、不法侵入者や違法伐採者、伐採地に放火して出来た空き地を不正に分譲する不動産業者まで免罪とし得る。
 CANは11日、「ボウソナロ氏は法と秩序を保障すると約束して当選したが、ブラジルの森林伐採と温室効果ガス排出の最大の原因である土地の不法占拠や不正分譲の免罪というクリスマスプレゼントを犯罪者に贈った」との声明を発表した。

COPでも注目を集めるグレッタ氏(左、Unclimatechange)

 さらに、ボウソナロ氏は先住民殺害を批判した環境活動家のグレッタ氏を「ガキ」と呼んだ上、「森林火災と戦う環境活動家を逮捕し、森林を破壊する犯罪者を自由にした」とも述べた。
 森林を破壊して不法分譲などを行う行為を不問に伏す態度は、ブラジルがパリ協定で約束した温室効果ガス排出削減目標達成を妨げる。ブラジルの森林伐採の現状と10日のMPの恩恵を受ける地域を見ると、27年までに排出される温室効果ガスは最低で6億トン増えるという。
 ブラジルはパリ協定の目標達成が不能で、会場でも目標達成期限の延長を要請。他方、COP21で先進国が約束したカーボンクレジットが払われていないと苦言を呈し、顰蹙を買っている。法定アマゾン9州の知事達は環境支援国からの直接援助を引き出そうとしているが、成否の程は不明だ。
 他方、18年の森林伐採量が前年比10%減、1~9月の伐採量も昨年同期比12%減のコロンビアは、ノルウエー、ドイツ、英国から、温室効果ガス排出削減分のカーボンクレジットと環境政策導入支援として、総額3億6千万ドルの支援合意を取り付けている。

COP25の実務者会議参加者(10日、Unclimatechange)

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