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「でも、ブラジルは良い国です!!!」=サンパウロ難民移民座談会=大浦智子=<第9回>=米国、スペイン語圏よりここ!

ジャンさん

ジャンさん

――ジャンさんは公用語がフランス語のコンゴ民主共和国出身ですが、旧宗主国のベルギーやフランスなど、フランス語が通じるヨーロッパへ行きたくありませんでしたか? その様な国にどの様な印象を持っていますか?
【ジャン】ポルトガル語は適切に話せないので、ヨーロッパのフランス語圏に行きたかったです。しかし、それは叶いませんでした。
 ブラジルではポルトガル語を正しく話せないということで、仕事を与えられません。ブラジルは難民や移民に言い訳をしているかのようです。
 ヨーロッパで私は何を見るでしょうか? 過去のヨーロッパには存在しなかった配慮にも注目してみてください。世界は進化しています。人種差別や偏見に反対する人がいます。応援してくれる人もいます。共感してくれる人がいます。

フランスのストラスブールの駅前を散歩するアフリカからの移住者家族。町の風景にアフリカの人々は珍しくない。(2020年1月撮影)

フランスのストラスブールの駅前を散歩するアフリカからの移住者家族。町の風景にアフリカの人々は珍しくない。(2020年1月撮影)

 私たちはフィットできる場所にはできるし、できない場所にはできません。サッカーワールドカップでフランスチームの80%がヨーロッパ人でないことを見ました。これは他のチームに反響します。ヨーロッパは既に変わり始めています。人種差別のゆりかごでしたが、あらゆることが開放されてきています。フェミニズム、黒人であること、宗教的、民族的、人種的偏見との闘いからの解放。これが私のヨーロッパに対する視点です。
――カルロスさんは家族が米国にいますね? 米国に移住しようと思いませんでしたか? また他のスペイン語圏に移住しようと思いませんでしたか?

カルロスさん

カルロスさん

【カルロス】米国には兄がいます。彼は既に米国の市民権を得ています。私は2007年に1年弱住んでいましたが、あまり好きになれませんでした。「米国は好きじゃないの?」と聞かれれば、「好きではない」と答えます。
 私はその社会システムが好きではありませんでした。当時の私はまだ若かったですが、人々が仕事のためだけに生きていることに気づきました。彼らは人生のために働いていませんでした。彼らは機械のように働いていました。朝早くに目を覚まし、スクールバスが到着し、子供たちを学校に送り、仕事に出かけ、戻ってきて昼食をとり、夜まで仕事に戻りました。生活はそのパターンでした。これは私が見たことで、そのような生き方を望みませんでした。
 人々はお互いを知りません。「おはようございます!」と言うと、彼らは私が変わった動物のように見ました。彼らは怖がり、知らない人から声をかけられると警察へ連絡します。自分の世界にこもり、お互いに近づきません。これが正常なのかどうかも分かりませんでした。

ドイツのミュンヘンにあるタイ料理店で食事をするセネガル人女性(2020年1月撮影)

ドイツのミュンヘンにあるタイ料理店で食事をするセネガル人女性(2020年1月撮影)

――米国が肌に合わなかったのですね。
【カルロス】2017年からブラジルを知るようになり、ここが本当に好きになりました。人々はとても親切でした。最初にフォルタレーザに着き、そこはカリブ海の人々のように、とてもオープンでフレンドリーです。それが一番気に入りました。人々は目を見つめ、とても温かく歓待してくれました。そして、ブラジルでは人々が人生のために働いているという点で米国とは異なりました。
 ベネズエラに帰国した時、人々はただ政治について話すばかりで、カバンに何が入っているかを確認しているだけでした。共感に欠けていました。今はブラジルの方が私の故郷のようです。
 両親がいたのでエクアドルにも行きましたが、あまり気に入らずに去りました。エクアドルでは偏見はありませんが、移民を受け入れることに慣れていません。エクアドルでは人々を注意深く見ています。そこでも人々の共感が感じられませんでした。
 それで、私はブラジルを好みました。家族から米国に来るように言われましたが、私はブラジルに行くのを好みました。多くの人々に「ブラジルの何が良いの? なぜそこに行くのか分からない」と言われ、「ブラジルでは捜索されない。私は落ち着いて過ごせる」と答えてきました。(続く)

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