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山田大使=援協リベルダーデ医療センター視察=「コロナ禍中にも素晴らしい活動」

山田特命全権大使(左)に記念誌を贈呈した税田会長

山田特命全権大使(左)に記念誌を贈呈した税田会長

 在ブラジル日本国大使館の山田彰特命全権大使と同館の森康哲(もり・やすのり)三等書記官、在サンパウロ日本国総領事館の井手博之(いで・ひろゆき)領事は13日にニッケイ・パラセホテルで池崎博文氏と会合をしたあと、9時半に日伯援護協会(税田パウロ清七会長)の本部ビルを訪問した。
 援協ではまず5階の神内ホールで税田会長や、洲崎順第1副会長、園田昭憲第2副会長、井上健治第3副会長、島袋栄喜第5副会長、前園マルセリーノ事務局長、日伯友好病院の岡本セルジオ聖志院長、リベルダーデ医療センターの近澤エドアルド寛診療部長らが迎えた。
 税田会長は挨拶でまず、援協には福祉部門と医療部門があり、総職員数が2550人にのぼること等を説明。今年は外務省とJICAから4817万2千レアルの資金援助を受けたとして「大きな責任を果たさなければならない」と感謝した。
 山田大使は「また訪問できて嬉しい。パンデミックで最近までブラジリア以外の地域や日系コロニアを訪問できなかった」と振り返った。「援協はパンデミック下でも素晴らしい活動を続けていた」と職員や協働者も含めて称え、「今のような状況下で特に重要な存在」と激励した。

歓迎の挨拶をする税田会長

歓迎の挨拶をする税田会長

 その後、援協の歴史や取り組みをまとめたビデオの視聴し、『JICA助成金によるリベルダーデ医療センターと日伯友好病院のコロナ対策及び活性化』について岡本院長が説明。
 リベルダーデ医療センターでは、JICAからの支援金434万6138・41レアルと自己資金54万7975レアルを用いたプロジェクト4件が進行しており、X線画像撮影装置のデシタル化、トモグラフィー(断層撮影)装置や撮影室の整備。理学療法室と鍼灸室の拡大、発電機の交換を行う。
 自己資金によるプロジェクトとして「上部消化管内視鏡検査の調整と拡大計画」と「人間ドッグの一日あたりの対応数拡大計画」の2件を計画のため分析中だ。
 日伯友好病院ではJICAからの支援資金1339万6010・70レアルと自己資金148万8455・64レアルで14件のプロジェクトを進行している。プロジェクトはデジタル化への取り組みが占めており、人工知能の導入やパソコン上の提携業務を自動化するRPA(仮想知的労働者)システムの開発、モノのインターネット化(IoT)を行いより効率化を図っていく。
 このほか、援協60年記念誌などの贈呈が行われ、近澤診療部長の案内で医療センターの視察が行われた。

 

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