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《ブラジル》コロナ禍=成人の8割に初回接種終了=死者の平均600人台に=2度目の接種も忘れずに

予防接種進展で占有率が低下した集中治療室(Ascom/HCPA)

 新型コロナのワクチン接種が進み、29日現在で18歳以上の成人の80%が初回接種を受け、接種完了も37%に達したと29日付現地サイトが報じた。予防接種進展などで、死者の7日間平均は27日以降、600人台となっている。
 29日現在の感染者は2074万1815人で、7日間平均の新規感染者は2万4418人となった。これは、昨年11月12日の2万4180人と同13日の2万5639人の中間だ。
 他方、死者総計は57万9308人、7日間平均は683人だった。この数字は昨年12月30日の665人以来の少なさで、27日の688人以降、3日連続の600人台となった。
 年末年始の死者の7日間平均は12月31~1月2日が703~706人で、1月3日は697人に減った。だがその後は4日713人、8日864人、9日987人と急増した。アマゾナス州ではこの時期既に、ガンマ株(マナウス株)による感染拡大や医療崩壊も起き始めていた。
 現在は予防接種が進み、18歳以上の成人の8割にあたる1億6千万人に初回接種が施され、37%にあたる6千万人は2度の接種または1回でよいワクチンの接種を受けている。

 予防接種効果は20州で集中治療室(UTI)の占有率が5割を切った事でも明らかだ。また、29日にはバイア州とオウロ・プレットの連邦大学とブラジリア大学、リオ州立大学、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院、Fiocruz(オズワルド・クルス財団)による、1~6月に接種を受けた6千万人の追跡調査の結果も発表された。
 それによると、コロナバックの接種完了者は感染が54・2%、入院が72・6%、UTI入りが74・2%、死亡例が74%減った。だが初回接種のみの時の抑制率は、入院26・5%、UTI入り28・1%、死亡29・4%と効果が激減する。
 アストラゼネカ製ワクチンの抑制率は、接種完了者だと感染70%、入院86・8%、UTI入り88・1%、死亡90・2%。初回のみだと感染32・7%、入院50%、UTI入り53・6%、死亡49・3%に効果が激減する。
 60歳以上の人での抑制率は、コロナバックが入院84・2%、UTI80・8%、死亡76・5%、アストラゼネカが入院94・2%、UTI95・5%、死亡93・3%だった。
 ただし90歳以上は、コロナバックが入院32・7%、UTI37・2%、死亡35・4%、アストラゼネカも各、54・9%、39・7%、70・5%と急速に低下している。

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