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国民の生活実態と乖離した言動の数々に唖然

「ライフルより豆を買う方が良いと言う馬鹿がいる」と語る大統領(8月27日付G1サイトの記事の一部)

「ライフルより豆を買う方が良いと言う馬鹿がいる」と語る大統領(8月27日付G1サイトの記事の一部)

 「皆がライフルを買うべき」――8月27日、ボルソナロ大統領が再び、そんな、多方面から批判を浴びる発言を行った。今回はさらに、「フェイジョン豆を買う必要があるからライフルは買わない」と言う人は「馬鹿(idiota)」だとも言い放った。
 大統領は自分を批判する人や国の現状に関する責任を問う人を、すぐに「馬鹿」と呼ぶ癖がある。3月には支持者達の前で「SNSやメディアには『ワクチンを買え』と言う馬鹿がいる」と言い、バイア州ではジャーナリストに「馬鹿」と怒鳴った。
 問題発言を行っているのは閣僚達も同様だ。8月26日には火力発電多用による経費増を埋めるための電気代の追加料金引き上げを予告したゲデス経済相が、「泣いても無駄」と発言。ミルトン・リベイロ教育相は8月19日、障害児を健常児と同じ部屋で教育すると「他の生徒の学習を妨げる」と語って、物議を醸した。
 「泣いても無駄」の言葉とゲデス氏の絵を並べたり、「コロナの死者が増えているが」と言われた大統領が「人はいつか死ぬもの」と答えた時の言葉などを大統領の絵と並べたりしている風刺ビラとかもあるようだ。
 7月のインフレは0・96%、12カ月間の累計は8・99%に達したし、基本的な食料品と燃料、居住費といった生活必需の項目のインフレは12カ月間で33%に達したという調査もある。また、インフレ関連の記事の大半が、インフレ圧力は食料品や電気代、ガソリン代、ガス代の高騰と書いている。
 ライフルは食べられない。お腹をすかせた家族に、まず豆を買おうと思うのは当然ではないのか。庶民の感覚では受け入れがたい金額で、軍が練乳を、それも大量に買うなどといった、信じ難い報道もあった。
 一連の出来事には、文脈から切り離されて一人歩きしている部分もあるだろう。だが、国民の生活実態との乖離を感じさせる言動が繰り返されている、と感じているのはコラム子だけとも思えない。国や民の現状を知る事は、為政者の初歩の初歩だと思うのは間違っているのだろうか?(み)

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