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《カナダ》ヴァーレ鉱山事故で39人全員を無事救出

トッテン鉱山の全容(Vale/Divulgação)

 【既報関連】ブラジルの鉄鋼大手ヴァーレ社が29日朝、26日午後、カナダのオンタリオ州サドベリーに所有しているトッテン鉱山で起きた事故で、地下に閉じ込められていた従業員39人は全員無事に救出されたとの声明を発表したと同日付伯字サイトが報じた。
 26日の事故は、資材などが通過する垂直の開口部シャフトを使って掘削用のシャベルカーを移送していた時に起きてエレベーターが使えなくなったため、作業中だった従業員39人が地下900~1200メートルの地点に閉じ込められたもの。
 同社は自社の救助隊を用い、補助階段を使う二次的な脱出システムで社員らを救出。28日午後5時の時点では35人救出と報告されていたが、29日朝には39人全員を無事救出と告げられた。事故に遭った従業員にはブラジル人はいなかった。

操業開始当時の鉱山内部(Maestro Digital/Divulgação)

 事故発生後、現場に急行していた同社のエドゥアルド・バルトロメウ社長は、救出された従業員や救助隊員と対面し、全員が無事に救出された事を喜ぶと共に、救助隊の働きを称えた。
 従業員の一人は救助隊が来た時には地下560メートルの所にいたが、最初は6メートル毎、次は30メートル毎に設けられたプラットフォームで一息つき、計2時間15分かけて登りきったと語っている。
 同社では、事故再発を避けるための原因解明と防災対策の強化も約束した。同社は同地区に六つの鉱山を所有しており、事故が起きたトッテン鉱山の200人など、約4千人を雇用している。
 トッテン鉱山は2014年2月に操業を開始。同社の計画では、20年間かけて銅やニッケル、その他の貴金属の採掘を行う事になっている。

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