ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》コロナ禍CPI報告書=66人と2企業の起訴要請=大統領には9つの罪状適用=現閣僚4人に元閣僚2人も=上院で承認後に検察庁へ

《ブラジル》コロナ禍CPI報告書=66人と2企業の起訴要請=大統領には9つの罪状適用=現閣僚4人に元閣僚2人も=上院で承認後に検察庁へ

20日のCPI(Edilson Rodrigues)

 20日、上院のコロナ禍の議会調査委員会(CPI)の最終報告書の読み上げが行われた。報告官のレナン・カリェイロス上議はその中で、ボルソナロ大統領と現職閣僚4人などを含む66人と二つの企業の起訴を求める意向を示した。同大統領には九つの罪状が挙げられており、報告書承認までの動きに注目が集まっている。20、21日付現地紙、サイトが報じている。
 20日に公表されたレナン報告官による報告書は1100ページ以上あり、全16章で29種の罪を取り上げている。
 起訴要請の対象とされた66人には、ボルソナロ大統領のほか、マルセロ・ケイロガ保健相、オニキス・ロレンゾーニ労働福祉相、ヴァギネル・ロザリオ国庫庁長官、ヴァルテル・ブラガ・ネット国防相が含まれている。元閣僚ではエドゥアルド・パズエロ前保健相、エルネスト・アラウージョ前外相の名が挙がっている。
 政治家では、コバクシン不正契約を率いたとされるリカルド・バロス下議や、「影の委員会」のメンバーと目されているオズマール・テラ下議、さらにボルソナロ派の中核として知られる、カルラ・ザンベッリ、ビア・キシス、カルロス・ジョルディの3下議の名前が挙げられている。
 大統領家の長男フラヴィオ上議、次男カルロス・リオ市議、三男エドゥアルド下議も起訴要請の対象となった。
 さらに、大統領の熱心な支持者として知られ、「影の委員会」に関与しているとされた企業家のルシアノ・ハン氏、カルロス・ウィザルジ氏、オタヴィオ・ファコウリ氏、医師のニーゼ・ヤマグチ氏やパオロ・ザノット氏も対象となった。

 企業では、コバクシン不正契約に仲介した疑いのあるプレシーザ・メジカメントスと、保健省のロジスティック部門を担当している契約企業VTCログ社の名前が挙がっている。
 ボルソナロ大統領に対する罪状は、「流行病致死」「予防的衛生措置違反」「公金の不正使用」「犯罪扇動」「私的文書の偽造(改ざん)」「医療関係虚報拡散」「犯罪黙認」「非人道的な犯罪行為」「社会的権利の侵害および尊厳、名誉、職権の非互換性乱用による責任法違反」の九つだ。レナン報告官が当初予定していた罪状は11だったが、先住民をめぐる問題を人道に反する犯罪の一つに数えるなどの措置により、罪状二つが削られた。
 この背景には、CPI委員の中での意見の対立があった。G7と呼ばれるグループの委員たちは、レナン氏が大統領に対する罪状に「先住民の大量殺害」を加えようとしたことなどが気に入らず、19日にタッソ・ジェレイサッチ委員宅で話し合いを行った。
 これによって二つの罪状が削られた上、国立インジオ保護財団(Funai)のマルセロ・アウグスト・シャヴィエル総裁、先住民保健局のロブソン・ダ・シウヴァ局長、さらに福音派の大物牧師シラス・マラファイア氏が起訴要請の対象から外された。
 この最終報告書は26日にCPIで投票を行い、過半数が賛同すれば承認される。承認された報告書は、27日に連邦検察庁に届けられる予定だ。報告書の一部はサンパウロ市や同州などの検察局にも送付される。報告書のコピーは連邦警察や国税庁、オランダ・ハーグの国際法廷にも送られる予定だ。
 CPIが起訴を要請した人物を最終的に起訴するか否かはアウグスト・アラス長官にかかっている。同長官がこの起訴要請をお蔵入りさせるようなことがあった場合、上院は同長官を罷免するよう働きかけることも辞さない構えでいる。その場合、報告書は直接、最高裁に持ち込まれることになる。

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