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《サンパウロ市》大晦日の恒例ミニマラソン実施へ=マスク着用義務は解除せず=接種進展で死者や入院者が激減

サンパウロ市では少なくとも11月までマスク着用義務が続く(Agência Senado)

 リオ市やリオ州が新型コロナのワクチン接種完了者が65~75%に達したらマスク着用義務解除と語る中、サンパウロ市では11月10日に行う調査までは着用義務解除はない事を明らかにしている。
 18~21日付現地サイトによると、サンパウロ市が11月まではマスク着用義務解除はないと判断したのは、10月に行った感染状況調査で調査参加者の14・2%は新型コロナに感染していた事や、新型コロナ感染者と接触した人の42・2%が発病したという数字が出た事が最大の理由だ。
 同市が行った調査の対象者は新型コロナへの感染が確認された人との接触者1万6589人で、14・2%にあたる2359人の感染が確認された。また、特定の場所で感染者と接触し、感染リスクにさらされた人の42・2%がワクチン接種の有無に関係なく感染していた事や、感染者の88%は感染した家族と接触した家庭内感染だった事も明らかになった。
 市役所は14日、新型コロナの患者の大半は感染者と空間を共有していて感染した事、特にマスクを外して接する家庭内での感染が中心だった事が判明したとし、11月の調査結果が出るまではマスク着用を継続する事にした。リカルド・ヌネス市長は18日も、「マスク着用義務解除を願っていたが、現状では無理と判断した」と語った。

 同市では、感染者と接触した人は発症の有無に関係なく、感染検査を実施。感染は発症前でも起き、発症の24時間前が感染のピークである事も確認されたという。
 エディソン・アパレシド保健局長は18日、ワクチン接種の進展で死者や入院者が激減と強調。感染ピーク時の4月7日は337人が集中治療室(UTI)におり、内99人は各種のチューブにつながれていたし、3~4月は連日400人以上の入院要請があったが、18日のUTIへの入院要請は5件のみ、チューブにつながれている人は皆無だと説明した。
 新型コロナによる死者も3月の6707人以降減少が続いており、9月は336人だった。サンパウロ市ではコロナバックの接種間隔も15日とするなどして接種完了率を高める事や、対面授業やイベント再開にも務めている。
 大晦日恒例のミニマラソン「サンシルヴェストレ」は、2度の接種またはヤンセン社製ワクチンを1度接種した事が参加条件で、1度しか接種を受けていない未完了者は48時間以内に行ったPCR検査の陰性証明提出が義務付けられる。
 参加キットの配布は接種完了者が12月27~30日、未完了者は同30日で、受領時はマスクの着用と社会的な距離の確保が義務付けられる。

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