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援協役員会=さくら・あけぼの両ホーム改装=外務省事業が正式に始動

挨拶する税田会長

挨拶する税田会長

 サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)は9月23日午前10時、サンパウロ市リ
ベルダーデ区の本部ビル5階講堂で9月定例役員会を開催した。
 税田パウロ清七会長は「ブラジル経済の変動により、水やガスや電気代のほか、セスタバシカに含
まれる製品の価格が上がっている」と切り出し、「その厳しい中で副会長達や理事、ボランティア達も
他の協会の活動もしながら働いてくれている。すべての人にパラベンスを言いたい」と労った。
 前園マルセリーノ事務局長による各事業所報告では、さくらホームとあけぼのホームがJICA助成
事業により、施設改装が10月から開始される予定だという。
 居室が一新される事で入居費も変わる見込みで、来年からは2施設の平均扶助率が下がる事
が期待されている。援協傘下の老人福祉施設では日伯友好病院の黒字分から赤字を補うのが常
という状況で、以前から自立運営が目標とされている。
 なお、同定例会で発表された扶助率は、サントス厚生ホームが45・66%、さくらホームが62・5
4%、あけぼのホームが54・73%、やすらぎホームが100%となっている。
 コロナ禍の影響で一般の検査や手術が減少して収入減を招いていた。だがパンデミックが収まりつ
つあることで、一般の手術や検査が増加し、今までの減少分を取り戻せる見込みだという。
 また、日本国外務省の「海外在留邦人・日系人の生活・ビジネス基盤強化事業」へ申請してい
た援協の事業が、正式に承認された事が同役員会で報告され、同事業が正式に始動した。

5日配布のマスク

5日配布のマスク

 この事業は、本紙とNippak紙、ピンドラーマ誌へ委託して新型コロナウイルス感染症感染拡大
防止に関する特集による有用な情報の発信のほか、援協本部で感染予防の呼びかけを実施、マ
スク配布、同会のSNSで動画発信を行うもの。
 マスク配布は、ブラジル日本都道府県人会連合会(市川利雄会長)と各県人会、憩の園、こど
ものその、希望の家、日伯友好病院、聖市から比較的近いサントス日本人会、ビラ・カロン文化体
育協会、ブラジル沖縄県人会ビラ・カロン支部婦人会などに計8万6500枚配られた。
 援協公式ユーチューブ
(https://www.youtube.com/channel/UCGUAzuNAOiOV23eZ
5Ne7vRQ)から、国内で有名な専門家等を招いた動画を公開する。講師には有料チャンネル
CNNブラジル内で冠番組を持つ人気哲学者レアンドロ・カルナル、哲学者や作家として多くの著作
物を出版したマリオ・セルジオ・コルテラ等を招く。
 会計報告では日伯友好病院を除く施設で、税引き前利益504万9217レアルの黒字を計上
した。通常なら赤字だが、今回はJICA支援金により黒字になった。

 

 

 

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