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日本館が改修終えて再開館=バリアフリー化、小売店設置も

参加した一行

参加した一行

 サンパウロ市イビラプエラ公園の日本館(栗田クラウジオ運営委員長)改修工事が9月30日に完了し、10月2日に再開館した。その前日の1日に盛大な再開式典が行われた。
 式典当日は、林ロドリゴ・グラート市議(PSD)やその父のアントニオ・グラート氏、建築家でキュレーターのタキヤ・アガタ氏、ブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長、在サンパウロ総領事館の小室千帆首席領事が参加、その他にも50人ほどの関係者が参加。改修した館内部を見学し、記念式典が行われた。
 今回の修繕工事は林市議が110万レアルの助成金を申請し、ブラジル日本移民史料館と共に昨年行った「アミーゴキャンペーン」で集められた基金で行われたもの。

式典の様子

式典の様子

 修繕前はバリアフリー化がされていなかった為、車椅子や足が悪い人の訪問が難しかった。入り口部分に石畳やスロープと手すり、施設内にエレベーターや障害者用トイレを設置することによって、より多くの人が訪問できるように改善された。
 その他、軽食やコーヒーなどを楽しめるカフェテリア「NANAYA」やグッズ販売店の設置、池の水ろ過装置も新設された。池の壁にはデザイナーのミズタニ・エリカ氏による日本をイメージした絵も描かれている。
 栗田運営委員長は式典で、「皆さんのご協力のおかげでこの改修工事ができて、本当に嬉しさと感謝の気持ちで満たされています。まだまだ課題は多いが、訪問した皆さんが日本文化を理解し満足していただけるようにしたい」と述べた。
 林市議は今回の助成金について、「ブラジルには日系社会の文化が根強く残っており、これからも絶やさず伝える必要があるので協力しました。母が二世なので、私自身にも日本にルーツがあります。今後も日系社会の為に協力していきたい」と語った。

栗田日本館運営委員長と林親子と石川レナト文協会長

栗田日本館運営委員長と林親子と石川レナト文協会長

 小室首席領事は館内を見学したあと、しみじみした様子で「ブラジルに住み始めてまだ3カ月、海外での勤務は3年近くになりますが、ここは本物の日本のような感覚で落ち着きます。これからも日本文化を伝える活動を続けてほしい」との期待を述べた。
 日本館はイビラプエラ公園10番ゲートから徒歩5分。営業時間は木~日曜および祝日で、10時から17時まで。木曜日は無料で入場可能、それ以外の曜日なら入場チケットが必要だ。入場料は大人15レアル、60歳以上の高齢者や5歳から12歳までの児童は7レ。4歳以下は無料。チケットを買った日は何度でも出入りできる。なお、アミーゴキャンペーンで寄付して取得した日本館チケットも使用可能。質問などは日本館(電話=11・3208・1755、メールpavilhao@bunkyo.org.br)まで連絡を。

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