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《チリ大統領選》決選投票は極右VS極左に=左右中道時代の終焉象徴

 チリで21日、大統領選の一次投票が行われ、極右候補のホセ・アントニオ・カスト氏と、急進左派のガブリエル・ボリッチ氏が12月に行われる決選投票に進んだ。22日付現地紙が報じている。
 この日に行われた投票の結果、カスト氏が27・92%、ボリッチ氏が25・80%を集めて1、2位となり、決選投票に進んだ。3位は米国在住でチリでは選挙活動を行わなかった異色候補のフランコ・パリッシ氏で12・83%、4位は中道右派のセバスチアン・シシェル氏で12・75%、5位は中道左派のヤズナ・プロヴェステ氏で11・62%だった。
 同国では、中道右派のセバスチャン・ピニェラ氏と中道左派のミチェレ・バチェレ氏が交互に大統領を務める状態が続いていた。この両者が共に抜けた16年ぶりの選挙で両極の結果が出たことになった。

 カスト氏はかねてからトランプ前米国大統領やボルソナロ大統領信奉を公言しており、同国の独裁者だったアウグスト・ピノチェ氏の推進した新自由主義経済の推進者として知られている。同氏はまた、「小さな政府」を志向し、女性省、性格差是正省の廃止を求めている。
 一方のボリッチ氏は35歳と若く、同国でここ数年進んでいた、ピノチェ時代の憲法改正に動いていた勢力の代表的存在だ。
 決選投票は12月19日に行われる。 

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