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県連40周年=慰霊法要に百五十人=開拓先人の御霊偲ぶ

2006年10月24日付け

 県連四十周年式典が開かれた二十一日、式典に先立って午前九時から、イビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑前で仏式の慰霊法要が営まれた。県人会代表、日系団体関係者など約百五十人が参列、沖田豊穂・在サンパウロ総領事館領事、野末雅彦JICAサンパウロ支所次長など日本政府機関の代表も訪れ、先人の霊を偲んだ。
 慰霊碑の前には二十四県人会の過去帳が並べられた。ブラジル仏教連合会の佐々木陽明会長が導師をつとめ、読経の響く中、出席者一人一人が焼香した。
 出席者を前に県連の松尾治会長があいさつ。参列者、仏連へ謝意を表わすとともに、四十周年の節目に「諸先輩の霊前で私たちの気持ちも新たになりました。今後とも日本のよき伝統、文化を守りながら後世に伝えていかなければと思います」と決意を述べた。
 一九七五年、県連第三代会長和田周一郎氏の時代に、連合会と日本の海外移住家族会連合会が中心となって建立された開拓先没者慰霊碑。政治家に限らず、毎年日本から来伯する多くの人たちが碑を訪問、九七年にはブラジル訪問中の天皇皇后両陛下も訪れている。
 「建立時には『抹香くさい』と反対もありましたが、今ではどんな人もここに参っています」、仏連の佐々木会長は歴史を振り返るとともに、長年碑を守りつづけてきた県連に敬意を表わした。さらに「今日ある皆さんが次の世代の手本になるよう、心新たに五十周年に向けがんばってほしい」と話した。

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