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健康相談無料奉仕=漢方医で大豆食品製造=台湾出身の湯宗道さん=「長い目で見れば東洋医学が体にやさしい」

5月29日(土)

 現代の赤ひげ──。漢方医で大豆食品の販売を手掛けている湯宗道さん(七八、台湾・苗栗出身)が毎週土曜日の午前九時から正午まで、サンパウロ市リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街三三二番五〇四号室の事務所で六十歳以上を対象に無料の健康相談を受け付けている。「何か社会の役に立って死にたい」と思い立ったもの。「健康にまつわることなら、何でも質問してください」と三千年の歴史を誇る東洋医学を薦めている。
 湯さんはリオ・グランデ・ド・スル州ウルグアイナ市に大豆の加工工場を所有。主にきなこを生産、販売している。
 森口幸雄南リオ・グランデ・カトリック大学老年医学研究所所長が成分検査の上で推薦。商品の品質は折り紙付きだ。
 父親が漢方医だったので、幼い頃から東洋医学に慣れ親しんできた。
 戦後、台湾では2・28事件が発生するなど国内が混乱。訪日して亜細亜大学に入学、経営・経済を学んだ。
 同時に、東京大学の林天定教授に師事。大豆や海草など健康食品について、研究した。執筆論文は各種医療機関・団体から評価を受けている。
 「健康の基本は食事にある」というのが、持論。肉食をなるべく避け、野菜中心の食事をとることを薦める。「五色(赤、青、白、黒、黄)の野菜をいつも食べれば、五臓(心臓、肝臓、肺、腎臓、膵臓)を補強できます」
 血糖値が五百に跳ね上がった患者が先ごろ、救急外来に運ばれ、注射で血糖値は一旦、三百まで下がった。その後、湯さんの勧めで、漢方薬を中心にした治療に切り替えた。十日間で二百五十まで落ち、病院関係者を驚かせた。
 「緊急の場合に、西洋医学は効力を発揮する。でも、長い目で見れば、東洋医学の方が体にやさしい。糖尿病だって直ります」
 旧日本陸軍に入隊していたこともあり、日本語には堪能だ。
 問い合わせ電話番号=11・3341・7517。
 

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