およそ1300人を収容する文協大講堂が全席満員となり、10日、大盛況で終えた『第3回さあ~始めよう みんなで手を取り手を結び 文協文化ホールを完成させよう』―。公演を終え、呉屋春美会長、中島エドアルド事務局長、歌手の中平マリコさんが来社し、決算報告を行った。
出演者も来場者も一人30レアルを払って参加する同公演。今回は1304枚チケットが販売されたほか、全伯60ヶ所を巡り公演を行った中平さんが趣旨を丁寧に説明し賛同を得るなか、地方から多額の寄付が寄せられ、計約5万3千500レアルが寄付された。
今回、ミリアン大刀コーラス、天龍和太鼓、丹下セツ子太鼓道場、リンス本願寺アソカ学園が初参加。10団体個人が前後の出演者と手を取り合うよう共演する形で構成され、午後1時開始された公演は予定時刻4時きっかりに閉幕した。
安来節どじょうすくいで熱演を披露した呉屋会長に会場からは驚嘆の声も。当日は出演者200人の昼食のために南仏の豆料理「カスレ」と20キロのご飯を一人で準備したとも。「こんなに作ったのは初めて。皆さんと一緒の舞台に立ち、参加できて本当に良かった」と振り返った。
中平さんは、「同じ釜の飯を食った仲間。イベントの趣旨を深く理解してくれ、今回は全てにおいて連携が上手くいっていた。次のことを考え皆が自発的に動き、堂々と舞台を楽しんでいた」と手応えを感じたようだ。
17日に開催された伯力行会創立百周年記念式典で今年の公演を終え、無事帰国した中平さん。「今回は毎公演緊張し、一回一回終わる度に安堵していた。肩の激痛で耳が聞こえなくなり、幻聴が聴こえることすらあった」と苦難を明かした。
だが、「日系社会の皆さんから本当に大きな大きなパワーを頂きました。来年は移民110周年。必ず笑顔で帰ってきます」と弾ける笑顔で語った。
なお、今年の中平さんのCD売上額は1万7千500レで日系福祉4団体へ寄付される。CDは、サンパウロ市文協内4階の憩の園事務局で販売中。