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日伯交流事業推進も―ブラジル都道府県人会連合会会長 西谷博

日系代表新世紀の抱負

 新年明けましておめでとうございます。
 いよいよ新しい世紀に入りました。
 明治、大正、昭和、平成と四つの和号を生き続けていらっしゃる方もおられますが、考えてみますと二つの世紀にまたがって暮らせることはたいへん幸運だと思っています。
 皆様とともに喜びたいと思います。
 産業革命以来の産業構造の大変革、それに伴うといってもいい二度の戦争、予想以上の科学の進歩、そして人々の共存・回帰志向などはまさに自信に満ちた〝光〃と〃これでいいんだろうか?〟という自責の入り混じったものだったような気がします。
 あらゆることに関する南北の温度差をブラジルに暮らしていて見ていますと、〝したたかさ〟は別にして、〝しかたがない〟という以上に人類・地球的見地に立っての北の責任を強く感じ、役目を果たすプロセスの議論をしながら二十一世紀には是非、実行に移してほしいものだと思います。
 さて四月二十八日に神戸港に建設されます移民船乗船記念碑の除幕式典まであと少しとなりました。
 が、私どもはこの記念碑はあくまでも三点セットのひとつと考えています。
 つまり旧移民収容所の移民史料館などとしての公式永久保存であり、ここと記念碑を結ぶ通りの〝仮称移民通り=AV.das Imigrantes〟名称化であります。
 いまや歴史の片隅に追いやられ、忘れられた存在になっている〝移民〟を国民に知らしめることは、より具体的な日本の〝国際化〟に結びつくものと確信しています。
 まだまだ道のりは遠く、厳しいものがありますが内外の関係者が一致団結して、ことに取り組む道筋が出来ましたことは大変意義深いと存じます。
 ブラジル側委員会は慶祝団を結成し、お祝いに駆けつけることにしましたので皆さん多数のご参加を心よりお待ち申し上げます。
 ところで二〇〇〇年にはもうひとつ特筆されるべき出来事がありました。
 それは〝在外選挙投票参加〟です。
 十五年間にも及ぶ本会の運動がブラジル国内日系団体や海外団体との協力によって実ったことは明治憲法有史以来の出来事で、日本人としての基本的人権が確認されたことです。
 制度にはまだまだ整備しなければならないことが多々あります。これからも検討・議論を重ねて成熟させる過程に参加することが本会に科せられた責任だと受け止めたいと思います。
 今年は七月に参議院議員選挙がおこなわれます。参加することによって私達の存在を知らしめることが出来ます。まだ選挙登録を済ませていない方は是非おこない、権利を行使していただきたいと強く願います。同時にまだまだ投票するのに混乱が起きると思いますので、情報を収集したりしてできる限りのご協力をしたいと考えています。 
 最後に私どもは第四回目となる郷土食・郷土芸能フェスティバルを今年も開催することに決めました。このお祭りは幸いにも多くの方々からご理解賜り、ご支援いただき開催できてまいりました。ブラジルの方々からも高い評価をいただき、日系団体最大の催し物となりました。
 初期の開催目的を見失うことのないように、またみなさんから喜んでいただけるものとなるように実行委員会で検討を重ねる所存ですので、前回以上のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 終わりに新しく始まる二十一世紀のスタートが多くの方々がうなづけるものになってほしいと願って新年の挨拶とします。
 皆さんおめでとうございます。

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