ホーム | 日系社会ニュース | 堂々たる泳ぎっぷり=錦鯉品さだめ=2日間3500人入場=普及、着実に進展

堂々たる泳ぎっぷり=錦鯉品さだめ=2日間3500人入場=普及、着実に進展

5月13日(火)

 ブラジル錦鯉愛好会(尾西貞夫会長)主催の「第二十四回錦鯉品評会」が十、十一日、イビラプエラ公園内の日本館で開かれた。二日間合計で三千五百人が訪れ、「泳ぐ宝石」の堂々たる泳ぎっぷりに見入っていた。全体総合優勝にはカルロス・シリーロさん(八〇、サンジョゼ・ドス・カンポス)が出品した昭和三色が選ばれた。審査員として、矢部隆弘全日本愛鯉会東京支部幹事ら四人が来伯した。
 招待者を集めての開会式が初日午前九時から、行われ、赤坂清隆サンパウロ総領事らが出席した。
 まず、今年に入って亡くなった愛鯉会創立者の黒木健夫さん、若林輝夫ブラジル錦鯉愛好会初代会長を哀悼して黙祷。続いて尾西会長が主催者あいさつに立った。
 同会長は、日本から来伯した審査員四人に感謝の意を述べた上、「来年は二十五周年を迎え、何か新しいことをやりたい」と、節目の年に向け、関係者から希望や意見を求めた。
 審査員を代表して矢部が、「実は初回のときは、ここで働いていて一晩中、ばんしていました。それから二十四回、コロニアの皆さまの努力で、美しい鯉を見られるようになりました。来るたびに、楽しみにしている」と、祝辞を述べた。
 この後、赤阪総領事は、「日本から、審査員の方が、足を運んでくださった。錦鯉の関心はブラジルでも高まり、今後も支援をよろしくお願いします」と、来賓あいさつをした。
 このほか、樋口トモ子ブラジル日本文化協会副会長、ウイリアム・ウー市議が祝意を示した。
 優勝した錦鯉は体長六十五センチメートル。八歳。堂々たる体形で地肌が白く抜ける。緻密性に富んだきわのある明るい紅と墨が要所要所に決まった。
 シリーロさんは、「多くの人の支援で栄冠を勝ち取ることができた。非日系人にも錦鯉を普及させるため努力していきたい」と、満面に笑みを浮かべて話した。
 最後に、尾西会長、赤阪総領事らによって、テープカットされ、一般公開に移った。
 上位入賞者は次の通り。若鯉優勝=マルコス・サントス、ジャンボ賞=一木春夫、エキゾチック賞=尾上久一。敬称略。

image_print