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異文化理解を助けるーSJC、日本人形など展示

9月6日(土)

 門真市(大阪府)との姉妹都市提携三十周年を記念し、サンジョゼ・ドス・カンポス市議会(林ヴァウテル議長)が現在、同議会大ホールに五月人形や打ち掛け、薬師寺、法隆寺などのミニチュアを展示している。二十七日まで。
 門真市に本社を置き、サンジョゼに工場を持つ、パナソニック社が七十年代初めに、姉妹都市提携を提案したことから両市の関係が生まれた。
 ジョアキン・ベヴィラクア市長(当時)が八一年に訪日、交流事業が活発化。門真公園(八一年)、日本庭園(九二年)が整備された。公衆衛生、住宅問題などに関わる技術、情報を交換している。
 メイン事業は両市内の小学校に通う十~十二歳までの児童による絵画展で毎年百点以上が海を渡る。今回の記念事業でも、およそ五十点が展示されている。
 人形やミニチュアはサンパウロ総領事館が提供したもの。四日午前、市議会を訪れた市立マリオット・フェレイラ校の一行は展示品を撮影するなどして楽しんだ。
 児童・生徒は通りがかりの日系人を引き留めては、「どうして鯉幟をあげるのか」、「ひな壇の壇はどうしてあるのか」、「祈り鶴は何を意味するのか」などの疑問をぶつけていた。
 三日夜、開かれたオープニング・セレモニーには関係者など三百人以上が出席、節目の年を祝った。林議長は両市の関係を将来性のあるものと位置付け、「子供の交流は啓発的で、異文化理解を助けるもの」と児童絵画の交流展を活発化していきたい考えだ。

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