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日伯総合センター=構想も紹介=『20年後の日系社会』発行

10月18日(土)

 JICAサンパウロ支所(小松雹玄支所長)はこのほど、中南米地域の日系社会との連携による国際協力のあり方をまとめた『在外プロジェクト形成調査 20年後の日系社会と日系人との連携事業について』を日本語(A4版・百二十九ページ)、ポルトガル語(A4版・百四十ページ)の両語で発行した。
 両冊子は元厚生大臣、続正剛氏を委員長に、二十五人の有識者で組織された調査作業チームが行なった議論、データ収集などをもとに編さん。関連して四月二十六日に公開討論会も行われた。
 「国内および国際舞台、さらに日伯両国の関係における考察と探求」を通して、日系人が両国間関係のなかで占める位置や、関係を築く過程への参加形態を示すことがねらい。日系人の位置付けを行なった上で、日本とブラジルおよび南米地域との戦略的連携を構築するもの。
 冊子は十四章に分かれ、(一)日伯関係略史(二)日系人のブラジル社会における現在までの貢献(三)日伯関係における日系人の展望(四)プロジェクトの提案(五)相互連携計画におけるJICAの役割(六)日伯関係の将来――など多岐にわたる。
 なかでも、(四)プロジェクトの提案―では、「日伯情報管理・統合・連携センター(日伯総合センター)」、「日伯病院複合体(CHBJ)」、「日伯教育センター」の設立構想が述べられており、近未来における日伯両国関係の活発化、日本の日系社会への医療貢献、ブラジル教育水準の向上などに期待が寄せられている。
 第一回発行分の百冊はすでに関係団体に配布され、その後の発行分も在庫わずか。冊子に関する問い合わせはJICA(電話・11・251・2655)まで。

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