2月18日(水)
「日系人の存在は、我が州にとって大変重要なもの。百年を迎えようとする日系社会は、我々と日本をつなぐ大きな絆だ。その絆をもっと貿易に反映させたい」。十四日(土)午後二時半から、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事はリベルダーデ区を現職として初めて公式訪問した。日系、中国系、韓国系、台湾系の主要東洋系団体が初めて一堂に会し、同知事に感謝の意を表した。
アウキミン知事は日本の国際協力銀行(JBIC)との調印や貿易促進キャンペーンのために、四月後半か五月に訪日することを公式に明らかにした。訪日にはサンパウロ州工業連盟の使節団も同行する予定になっており、知事は「私は今年の経済成長に楽観的だ。訪日を機に、輸入も輸出もさらに振興したい」と語った。
州水道局が十億レアル規模のサンパウロ州海岸部上下水道整備計画に対して、約半額を国際協力銀行が融資することになっており、調印の準備作業が進められている。
また、同行リオ駐在員事務所によれば、サンパウロ市メトロ四号線工事に関する融資交渉も進んでおり、州と連邦政府との手続きしだいでは、訪日に合わせて調印することも可能のよう。
主宰団体であるリベルダーデ文化福祉協会の池崎博文会長は、感謝状を手渡し、「移住百周年を州の公式行事とし、協力をお願いしたい」と訴えた。
ブラジル日本文化協会からは上原幸啓会長、韓国協会からはシュー・ウン・キン会長、中国文化協会からはアウバロ・モイ副会長、サンジョアキン街にブラジル客家センターを建設中の巴西客属崇正総会からシャンギ・フン・シャン会長が出席し、東洋系団体代表が初めて一堂に揃った。各団体から記念品が渡され、知事への感謝のメッセージが送られた。
知事は「敬愛する東洋文化のために、これからも汗をかくつもりだ」と演説。ハッピ姿となり、選挙前に片目を入れたダルマに、もう一つ目を入れ、無事に選挙に勝ったことを祝した。今回のコーディネートをしたウイリアム・ウー市議もダルマに一つ目を入れ、今年十月の地方統一選挙に向けての願いを込めた。会場には、小林パウロ連邦下議、サウロ・デ・カストロ・アブレウ州保安局長官らも姿を見せた。