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求道的音楽」と「大衆音楽」=日伯の24曲を紹介

3月25日(木)

 日伯音楽会が二十一日午前十一時から、サンパウロ市ブリガデイロ・ファリーア・リマ通り二七〇五番のカーザ・ブラジレイラ博物館で開かれた。同館と国際交流基金サンパウロ日本文化センター(吉井弘所長)が共催した。トムジョビン音楽大学のカミーロ・カララ教授(USP音楽科卒)たち三人の非日系ブラジル人音楽家が演奏した。
 約二百八十人が入場。うち日系人は一割程度だった。非日系の幼児たちが霧雨の中を、プラスチックの日本刀を持って会場の周りを元気に駆け回っていた。
 日本の音楽を「求道的音楽」、ブラジルの音楽を「大衆音楽」と位置づけ、両国の音楽を二十四曲紹介した。最初に日本音楽『荒城の月』『メダカの学校』『七つの子』『桜』『春の海』などをギターと尺八を使って披露、会場の空気が引き締められた。日本の童謡を素材にして、日本の伝統精神、武士道精神などを表現しようとする明確な意図が感じられた。
 高踏的な音楽に続いて、ブラジル音楽『ガウーショ』『バイオン』『ヴォーゼス・グアラニース』『ボイアーダ』が軽妙に演奏された。難解な哲学の授業から解放されたようなリラックスした気分で、聴衆は楽しむ音楽に盛んに拍手を送っていた。

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