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3日間で45万人 料理・文化を堪能=日本祭り=風物詩として定着=餅つき、なまはげ…歓声

7月27日(火)

  冬の晴れ間に四十五万人が日本文化を堪能――。二十三日に始まったフェスチヴァル・ド・ジャポン(日本祭り、県連主催)が二十五日、三日間の日程を終了した。朝晩の冷え込みこそ厳しかったものの、好天に恵まれたこともあり、二十四、二十五の両日は食だけでなく文化紹介の広場など全七つの広場が来場者で賑わい、売り切れる県人会が続出するほどの盛況ぶりをみせた。冬のコロニアの風物詩は、日系社会以外にも定着し、主催者発表で約四十五万人の来場者が、「テンプラやヤキソバ」に留まらない日本文化の一端に触れた。

 二十四日にイベント広場で行われた開会式には田畑稔実行委員長や中沢宏一県連会長ら関係者だけでなく、マルタ・スプリシーサンパウロ市長、ヴァウテル・フェルデマン連邦下議ら多数の来賓が出席。また、ブラジル訪問中の衆議院議員、木村太郎農林水産大臣政務官は「日本文化の普及に寄与するだけでなく、日系の若い世代を巻き込み、各世代をつなぐ掛け橋になって欲しい」と期待を込めた挨拶を送った。
 関係者による鏡開きのあと、開会式を見守った来場者らにも酒が振舞われ、田畑実行委員長の音頭で、乾杯した。
 来場者の大半が心待ちにする食の広場は、各県人会が用意した「お国自慢」の品々がズラリと並び、品定めに忙しい来場者で賑わいを見せた。特に週末の両日には午前十一時ごろから夕方まで、歩くのもやっとの混雑ぶり。青森出身の木村政務官は、リンゴジュースを飲みながら「おいしい」と笑顔。周りにいた来場者に勧める一幕もあった。
 マルタ市長は、秋田県の伝統文化「なまはげ」と記念撮影するなどメディアの注目を集めていた。用意された「きりたんぽ」と「山くらげ」も午後四時前には売り切れた。
 岩手県人会が出品した餅は、実際にブースの前で県人会関係者が餅つきを披露。ペッタン、ペッタンと大きな音とともに、餅の姿に変化していく様子に、多くの来場者が驚嘆の声を上げていた。「どうしてアロースが、こんな風になるのだろう。すごく不思議」。三年連続して来場しているというリカルド・オリヴェイラさん(43)は、買ったばかりの餅を頬張りながら、笑顔を見せた。
 日本文化の普及をテーマにする同祭りだけに、食の広場だけでなく、会場となった州議会駐車場全体が多くの人出でにぎわった。
 世界的なブームにあやかったサブテーマ「サムライ」だけに、ステージで繰り広げられたなぎなた協会や文協剣道部のデモンストレーションが特に注目の的となった。凛とした大きな掛け声とともに、威勢のいい動作を見せると会場から「オーッ」と歓声が上がった。
 また、両日とも日本から来た中平マリコさんと井上祐見さんが、本格的な歌唱を披露した。特に中平さんが「さくら」を歌いあげると、観客席前列に座った高齢の一世女性(87)は、故郷を思い出し思わず涙。「昔、お母さんが歌ってくれた」と声を詰まらせた。
 今年初めて設けられた子供の広場でも、絵を描いた子供たちに侍を模した面をプレゼント。午後四時半には用意した五百個がなくなる盛況ぶりだった。
 三日間とも好天に恵まれ、昨年以上の集客をみせたことに中沢会長は「関係者の努力があったからこそ。皆さんにも喜んでもらえたと思う」と話した。

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