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「神内総合医療検査センター」落成式 総工費1059万レ、設備大幅拡充=友好病院新たな一歩踏み出す=「海外邦人の労をねぎらいたい」神内氏が支援する理由

8月3日(火)

  日伯友好病院(パルケ・ノーボムンド区、大久保拓司院長)の「神内総合医療検査センター」(総工費千五十九万七千レアル)がこのほど完成、落成式が一日午前十時三十分から、同センター入口で開かれた。日本国際協力財団(神内良一理事長)が一億二千五百万円を支援。神内理事長(援協名誉会長)ら六人が、祝賀のため来伯した。式には、関係者ら約二百五十人が出席。友好病院の設備拡大を祝った。
 冒頭、バウデス神父により祝福のベンソンが行われた後、神内理事長、和井武一援協会長、石田仁宏サンパウロ総領事、カルロス・アユダルテ・サンパウロ副市長ら六人で玄関をテープカット。続いて神内理事長の功績を称える顕彰プラッカが除幕された。
 この後、玄関前に特設された舞台に会場を移動。来賓などが祝辞を述べた。ジェラルド・アウキミン州知事、マルタ・スプリシー市長からの電報も届いた。
 和井会長は神内理事長に謝辞を表明した上で、「より正確な検査を実施することが可能になり、病気を一日も早く治療出来るはず。平和と繁栄のために、今後も内容の充実に努めていきたい」と決意を新たにした。
 建設施行会社ブラジル戸田建設の阿部勇社長は工事経過を報告。「基礎工事は雨に泣かされました。騒音、振動には十分気を配って作業を進め、無事故無災害で手渡すことが出来ました」と喜んだ。
 神内理事長は今回が九回目の来伯なる。祝辞の中で「医療は尊い仕事である」と繰り返し述べ、援協の事業を評価。「これこそ、人のなすべきこと」と締めくくった。同氏に、和井会長から感謝状が手渡された。
 このほか、石田総領事、アユダルテ副市長、石橋隆介サンパウロ支所次長、上原幸啓文協会長がそれぞれ壇上で賛辞の言葉を送った。
 香川県出身の神内氏とは同じ四国の阿波踊りが披露され式に花を添えたほか、設計を手掛けた間部ケンさんから、故間部学氏の絵画が寄贈された。
 検査センターは日本式に数えて地下二階、地上七階建て。映像診断各科や化学療法科、高比重酸素治療室が設置されるほか、新たに病床五十床が新設される。
    ×  ×    
 援協は前日の七月三十一日午後四時から、サンパウロ市内のホテルで記者会見を開き、神内理事長が援協への支援やブラジルに対する思いなどを語った。
 〈夕ざれや 木陰に泣いて コーヒーをもぎ〉
 移民の父上塚周平の句が琴線に触れた。十六年前に、初めて来伯したときだった。「私自身、五十三年前に移住しようと思った。しかし、果たしてその苦労に耐えられたであろうか」
 海外邦人の労をねぎらい敬意を払いたいというのが、基本精神の一つ。ペルーやパラグアイなど中南米のほかの国にも同氏の名を冠した福祉、医療機関が存在している。「十一の施設を持つのは、ブラジル日系社会の誇り」だと援協を評価した。
 四年後の移民百周年について、「適当な時期に、私なりに何か考えてみたい」と述べ、支援に前向きな姿勢をみせた。
 同日付けの邦字紙に、同氏宛てに記念館建設に関する記事広告が掲載された。これに対して、同財団関係者は「援助の要請が届いている。真意が掴みにくいのでお断りしています」と協力を否定。神内理事長も「関心がない」と述べた。

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