ホーム | 日系社会ニュース | 市長31人副市長31人市議133人=日系全当選者が判明=伸び悩むが健闘目立つ=85%支持で再選の市長も

市長31人副市長31人市議133人=日系全当選者が判明=伸び悩むが健闘目立つ=85%支持で再選の市長も

10月15日(金)

 さきの統一選で当選した日系候補がブラジル全国で百九十五人に上ったことがニッポ・ブラジル紙の調べでこのほど分かった。その内訳は市長三十一人、副市長三十一人、市会議員百三十三人だった。今年は全国の市議会で議席数が前回比で約一四%減少。それに伴って、日系当選者も同一八%減を記録し、伸び悩んだ。
 日系人が集中しているサンパウロ州では市長十七人、副市長十四人に、八十二人の市会議員が誕生した。モジ市では二次投票を待たずに、現職の安部順二市長(PSDB)が十万票を上回る、五六%の支持を得て続投を決めた。伝統的に日系が強いミラカツ市、アウヴァレス・マシャード市やオウリニョス市でも順当に日系市長が勝利。
 市議選ではサンパウロ市議に日系四人が当選し、日系最多議席に並び、四年後に迫った日本人移民百年祭に向けて活躍が期待される。サンパウロ市近郊の各都市ではサン・ジョゼ・ドス・カンポス市で三人、モジ市、オザスコ市、レジストロ市、リベイロン・ピレース市、パカエンブー市、カンピーナス市でもそれぞれ二人の日系市議が誕生。またアチバイア市の副市長で七十一歳のオノ・タカオ氏(PP)は八期目の当選を果たしている。
 パラナ州でも健闘した。合わせて、七人の市長、五人の副市長、二十九人の市会議員が当選。ウライ市では八十六歳のイチムラ・ススム氏(PSDB)が、ブラジル最年長での市長候補として当選し話題に。
 サンパウロ州とパラナ州以外では、ミナス州二人、南マット・グロッソ、マット・グロッソ、トカンチンス、サンタ・カタリーナ、パラーの各州から一人づつ日系市長が出た。
 とりわけ注目されたのは、南マット・グロッソ州のノーヴァ・アンドラジーナ市(人口三万五千人)の市長選に出馬したハシオカ・ロベルト氏(PL)。八五%の圧倒的な支持を集め再選だった。その支持率は全国の市長選でも最高を記録。常に八〇%以上の市民からの支持を得ているハシオカ氏は「ブラジル優良市長賞」を二年連続で獲得している。
 ハシオカ氏は「歴史の浅いこの町のためにやることが、数え切れないほどある。州の発展にも役立つことなら喜んで身を粉にしたい」と、熱い思いを同紙に対し述べている。
 また日系同士で市長、副市長を独占したのは、パラナ州ノーヴァ・アメリカ・ダ・コリーナ市のアウセステ・イワナガ・デ・サンターナ氏(PPS)と、セウソ・カズシ・オーシマ氏(PPS)。さらに、ミナス州サン・ゴタルド市のパウロ・ウエジョ氏(PSB)と、息子のフランシスコ・タケシ・ウエジョ氏(PSB)だった。

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