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コラム 樹海

  サンパウロの市長選びは決選投票の結果、予想通りにセーラ氏が悠々の当選を果たしたが、アメリカの大統領選挙は大激戦が続いている。三日現在では現職のブッシュ氏が僅かながらリードしているけれども、民主党のケリー候補も頑張っている。前回の二〇〇〇年のときも歴史的な大接戦を演じフロリダ州の開票が遅れ法的な戦いが始まりそうな気配もあった▼今回も同じよに激しい選挙ながらブッシュ氏は南部や西部を手堅く固めて選挙人を確保し再選への道を進めるが、当選か敗北かの決戦場はオハイオ州を制覇できるか否かで決まる。ブッシュ氏が有利なのだが、集計機械の故障などもありオハイオ州の開票結果は遅れ十一日までに終結するという状態である。それでもブッシュ陣営は諸般の状況から「勝利を確信」している▼と、こんな厳しい選挙情勢のところへ民主党のケリー氏からブッシュ氏に電話があり「敗北を認めた」という。開票が遅れている部分を含めても「ケリー氏勝利」の計算はほとんど成り立たないための「敗北宣言」と見たい。それにしても激しくも厳しい大統領選挙であった。イラク戦争とテロや外交・安保を巡る論争に国民は大いに沸いたが、結局はイラク戦争を認める考えがブッシュ勝利に繋がった▼日本にとってはブッシュ再選は喜ばしい。首相との友好関係だけではなく、イラク政策などは軌を同じくしているし、今、問題となっている自衛隊のイラク派遣も延長が確実だしミサイル防衛も本格化し日米の絆は一段と強まるからである。 (遯)

04/11/4