ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

  チリでの日中首脳会談が、これほどあっさりと物別れになるとは―。原因は胡国家主席が「靖国参拝」を持ち出したからである。小泉首相は衆議員の頃から靖国神社に参拝しているし、総理大臣になってからも引き続き参拝している。靖国には戦争で没した二百四十六万人余の御霊が祭られている神社である。日本の「無名戦士の墓」と言ってもいい▼その神社にお参りするのは、日本人としては当然のことなのであり、これに中国などから云々される理由は一つもない。いわば―内政干渉であり、外交の慣習から見ても失礼千万と申し上げるしかない。先の9月に晴れて中央軍事委主席を江沢民氏から引き継ぎ、党、国家、軍の三権を握った胡錦濤国家主席が、こんな原理原則を知らないはずがない。知っていながらの話とすればこれほどの「暴言」も珍しい。真に非理性的な判断と申すほかない▼首脳会談で小泉首相は、中国原潜の領海侵犯についてふれたれども、胡国家主席の口から出たのは「大局的見地に立って解決したい」と、これまた真に抽象的な返事しかない。国際的な常識を超える違法な海洋調査も繰り返されている。「漢」型の原子力潜水艦は日本の領海を侵犯しているのだからここは中国側が「謝罪」するのが、これもまた外交上のルールというもです▼と、こんな訳の解らぬことで日中首脳の相互訪問が中止となっているのは笑い話でしかあるまい。ここは、日本にとっても正念場であり、天皇陛下も首相もが堂々と靖国神社に参拝しようではありませんか。  (遯)

04/11/25

image_print