東西南北

12月10日（金）

　サンパウロ市南部アメリカノポリス区のファベーラをパトロールしていた軍警は八日未明、先月一日以降誘拐監禁されていた学生（２０）を発見し、解放した。逮捕された犯人二人は、十月二十八日に七十歳の女性を誘拐した犯人らと関係があると判明、うち一人が警察から女性を解放するよう仲間に電話し、数分後に車のトランクから女性が発見された。その数時間後には、七日に誘拐された弁護士の男性（３４）が自力で監禁場所から脱出。サンパウロ州で誘拐されている人の数は十一人から八人に減った。
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　サンパウロ州政府は〇五年、軍警を増員することなく治安特殊部隊十隊を編成する。サンパウロ市を始めＡＢＣ各市やカンピナス市など六百四十五の都市で、人事異動が行われる。同プロジェクトはアウキミン知事が警察の機構改革で、犯罪事件を七％減らすため州議会へ上程し承認されたもの。各署の定員数は大きく変更される。これまで署内勤務で現場の実戦を知らない軍警が、多数狩り出される。
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　八日未明に降った豪雨で、サンパウロ市北部ピリトゥーバ区のファベーラでは六軒の小屋が地盤の流出により倒壊。被害発生前に流出に気づいた青年が住民に通報、けが人はなかった。他に市内では十一カ所で浸水が発生、通行に悪影響を及ぼした。マルタ市長はミラノで八日、財政難や浸水といった問題を全く承知しており、帰国次第状況について説明すると述べた。
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　サンパウロ州ジュンジアイ市ヴィーニャ区でタイラン・アゼヴェード君（１０）は八日未明、母親の助産婦役として弟を取り上げた。母親が陣痛でうめく声を聞き、同君が目を覚ました時すでに出産が始まっていた。隣に助けを求めたが誰もいなかったので、同君が産児の頭部をつかんで引っ張り出した。一家は同君のキビ売りで生計を立てており、生活が苦しいので産児を里児に出すという。