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将来は日系社会のリーダーになって=1カ月間の日本語生徒研修終わる=JICAが横浜で開催=中南米から30人参加

2月12日(土)

 【東京支社】国際協力機構(JICA)の日本語学校生徒研修が約一カ月の研修を終え、八日、JICA横浜国際センターで閉講式を行った。これはカナダや中南米各国の日本語学校で学ぶ十三歳から十五歳までの生徒が研修を受けるもので、毎年行われている。ブラジル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビアから三十人の生徒が研修に参加。滞在中は、華道や着付け、和太鼓など日本文化を学ぶ授業を受けたほか、市内の中学校への体験入学や、ホームステイなども行われた。
 閉講式でははじめに、JICA横浜国際センターの沢地真所長が「この一週間で学んだことを、これからのみなさんの人生にいかしていってください。元気でまたいつかお会いしましょう」とあいさつした。
 続いて、体験入学先の一校である横浜市立吉田中学校の吉江明洋副校長が「みなさんが日本を訪れて感じたことや、中学校に体験入学した感想をどのように母国で伝えてくれるのかがとても楽しみです。これからも多くのことを学んでいってください」と激励した。
 全員に修了証書が手渡された後、研修員を代表して南ミナス日伯文化協会日本語学校の大島留美さんと、パラグアイ・イグアス日本語学校の黒沢輔さんが謝辞を述べた。
 大島さんは「私たちのほとんどが初めての来日だったので、全てが新しい体験でした。不安なことも多々ありましたが、体験入学やグループ活動などでたくさんのことを学ぶことができました。このような機会を与えてくださったJICAの皆様に深くお礼申し上げます」と話した。
 引率教諭として同行した久保ゆきえ先生(サンパウロ市日本語教師)は今回の研修の感想を、「生徒たちにとって日本文化を学び、体験するにはこれ以上ない素晴らしい機会でした。この研修に参加できるのは、ほんのわずかで、優秀な生徒ばかり。この研修で得たことをいかして、これから先、日系社会のリーダーとなっていって欲しいと願っています」と述べた。
 続けて、「現在ブラジルには、教師研修参加者のOB会があります。今回、生徒研修参加者のOB会を立ち上げようという声が出ている。将来の日系社会のリーダーを育てるべく情報交換の場としてぜひ実現していきたいと考えています」と抱負を語った。
 ブラジルからの参加者は次の十八人。久保ゆきえ(引率教諭)、大島留美、大貫とみえ、樫本すみれ、木下和美、木村美香、行徳さゆり、小森田綾、佐々木エステファニ―、佐々木五月、嶋田ルッカス、杉田はるか、高良カロリーナ、辻百合香、土井慶史、早川聡、松下洋子、宮里賢征。

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