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来月3日から日伯シンポ=経済再活性化 焦点に=河村前文相が参加へ=ブラジリアで開催

2月24日(木)

 三月三日に首都ブラジリアの下院会議場で開催される、伯日議員連盟(小林パウロ会長)主催の、日伯経済関係の再活性化を論ずるシンポジウム「ブラジルと日本=21世紀戦略的パートナーシップ」の詳細が明らかになった。日本からは河村建夫・前文部科学大臣(日伯議員連盟事務局長)や森田嘉彦JBIC(国際協力銀行)副総裁らの来伯が予定される。今回のシンポジウムは、五月のルーラ大統領訪日に向けた地ならしとも言われており、移民百周年をにらんだ二国間関係促進に関する一つの正念場となりそうだ。
 ブラジル側からはフルラン開発商工大臣、ロドリゲス農務大臣、サンパウロ工業連盟(FIESP)会長らをはじめ、政財界の主要メンバーが参加を表明。企業関連ではヴァーレ・ド・リオドッセ、BNDES、ウジミナス、セニブラ、ブラジル銀行、ヴァリグなども出席する。
 当日は三つの討議テーマ「相互補完パートナーシップ」「貿易・投資」「投資環境整備」が設定されている。これらを通して、日伯両国にとって利益になる補完関係を築くためには、どのような投資や技術導入、インフラ整備が必要かなどについて話し合われる。
 日本国ブラジル大使館では「基本的には、大きな視点で経済関係の枠組みを論じることをベースとした話合いになるのでは」と予想しており、その延長でFTAについても俎上にのせる可能性もあるようだ。
 自由討論となるため、エタノール輸出、移民百周年などの個別の話題が提案され、議論されるとの推測もある。
 河村前文部科学大臣(衆議、自民党)は九五年の日伯修好百周年や、九八年の移民九十周年で来伯した同議員連盟訪問団にも同行し、〇一年には友好親善に貢献したことが認められブラジル政府から「南十字星章」も叙勲された。
 山口県三区選出で当選五回。一九四二年十一月生まれの六十三歳。日伯議員連盟設立当時に副会長や海外移住家族会連合会長を務めていた田中龍夫元文相の秘書を務めていたことから、九〇年の初当選後は教育問題に取り組んできた。
 親伯派で知られる議員だけに、今回のシンポジウムでも両国のために前向きなリーダーシップを発揮するのではと期待されている。

 

 

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