ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

 バチカンの礼拝堂の煙突から「白い煙り」が立ち上り大聖堂の鐘が高々と鳴り渡るとサンピエトロ広場には、歓声と拍手の渦が巻き起こる。新法王・ヨゼフ・ラツィンガ―枢機卿(78、ドイツ人)は、神によって選ばれた―と語り「ベネディクト16世」の法王名を告げる。ドイツ人の法王誕生は九百五十年ぶりであり、イタリア人以外の法王が二代続くことになる▼神父の結婚にも女性の司祭にも反対。中絶や避妊にも大反対という保守派であり、前法王のヨハネ・パウロ二世の側近で理論的な支柱として活躍したが、革新派からは「甲冑枢機卿」との批判も多い。カトリック内での保守派と革新派の論争はかなり激しいけれども新法王はこれらの難問にどう対処してゆくのかが最大の課題となるだろうが、ここ暫くは枢機卿団を軸とする保守派主導で進むに違いない▼今回のコンクラ―べ(法王を選出する枢機卿会議)は、4回目の投票で決まったが、過ぎ去った昔には混乱が多く長いのになると3年有余や半年も法王不在があった。このために日本では「(枢機卿たちの)根競べ」と皮肉ったものだが、こうした歴史的な事例からすれば、ベネディクト16世の誕生は真に素早い選出なのである▼数百年に亙り法王を独占してきたイタリアや有力候補者を抱えていたブラジルの信者らには無念派が多いけれども、これからは―こうした傾向が強まるのは間違いない。世界には十一億人余りの信者がいるし、アフリカ人法王が生まれても不思議ではなく、ブラジル人の法王も決して夢ではないのだから―。(遯)

 05/4/21

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジル》ボルソナロ大統領が連警リオ州長官人事に介入=長男やケイロスかばうため?=COAF局長交代も望む=立場失い続けるモロ2019年8月20日 《ブラジル》ボルソナロ大統領が連警リオ州長官人事に介入=長男やケイロスかばうため?=COAF局長交代も望む=立場失い続けるモロ  ボルソナロ大統領が15日に、セルジオ・モロ法相の管轄である連邦警察のリオ州長官の人事に介入、同州連警が騒動となった。また、大統領は長男のフラヴィオ上議と同氏のリオ州議時代の職員、ファブリシオ・ケイロス氏の疑惑を最初に指摘し、同じくモロ氏が力を入れていた金融活動管理審議 […]
  • オーリャ!2015年1月10日 オーリャ!  少年犯罪の多さを憂慮し、「健全な趣味があれば、非行に走る子供も少なくなるのでは」と考えた崎田エディさんは、東洋街で毎週末にチェス大会を主催し、競技の普及に努めている。 先日の大会の参加者は約40人。会場には大人に混じって子供の姿も。聞けば、昨年の3月ころから州立小学校の先 […]
  • 東西南北2013年8月31日 東西南北 ニッケイ新聞 2013年8月13日  サンパウロ市のバス運営会社19社が今年の上半期に行ったサービスに対する利用客の採点結果がこのほど発表されたが、12年同時期を上回った会社はわずか6社だけとなった。数値は100点満点で示されるが、最高点を記録したのは南西部で運行するトランスク […]
  • 外観2014年11月27日 旧都サルバドールへ (1)   先日11月20日木曜日は、ブラジルではDia da Consciência […]
  • 2009年5月13日 神谷市議めぐる「豪邸報道」=メディアに釈明文書送付=「違法性はない」と主張 ニッケイ新聞 2009年5月13日付け  昨年十月の統一地方選で四度目の当選を果たした神谷牛太郎サンパウロ市議(DEM)に資産の申告漏れがあったとして、各メディアによって報道された。神谷市議が選挙高等裁判所に対し、聖北セーラ・ダ・カンタレイラにある邸宅を申告していなかった […]