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日本祭り「挑戦の年」=44県人会が出店へ=若者狙い=過去最大規模

5月10日(火)

 サンパウロ州農務局のイベント施設イミグランテス展示場で開かれる第八回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り、七月十五~十七日)の全容が明らかになってきた。主催のブラジル日本都道府県人会連合会に所属する四十四県人会が参加するなど過去最大規模の祭りとなる見通しだ。
 今回のテーマは「アニメ・漫画」。それに関連した企画や、屋外会場を利用しての大運動会、児童教育イベントを充実させ、若者をより意識した企画に軸足を移し集客アップを狙う。
 四十万人を記録した昨年の来場者数を上回ることが期待され、県連の中沢宏一会長は「テーマにしても、開催地にしても挑戦の年と言える。食、芸能とあらゆる分野で日本文化を紹介したい」と意気込む。
 注目の食文化広場には、昨年の三十七県より七県多い過去最多の四十四県人会が郷土料理のブースを出店。さらに県連では、五十メートル級ののり巻作りを作る企画を考案中で、「直線より輪の形にできればいい。協力して実現するとの意味合いを出すつもり」
 会場面積は屋内外合わせて約四万平米と、昨年会場のサンパウロ州議会施設の二・五倍以上。日本文化紹介以外のコーナーには例年以上に力を入れている。「緑」「交流」「環境」と名付けた広場を設け、チエテ川浄化プロジェクトの改修事業、セラード開発といった環境・産業面での日伯交流の歴史が分かる展示など趣向を凝らす。
 日本で暮らす約二十七万の日系ブラジル人の様子を伝えるコーナーも、今年の目玉だ。親善大使として来伯することが決まっているミス日系ブラジル人が、話題をさらいそう。開催中の愛知万博でブラジルのPRに励んでいる日本の日系企業家協会(ABC)の肝いりで、派遣が実現する。
 中沢会長は「彼らにとっては故郷に錦を飾ることになるので、温かく迎えたい。デカセギの労働事情や、教育問題の現状を伝えることの出来る広いブースを用意している」と話す。

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