ホーム | 日系社会ニュース | 「田中公道リサイタル」を=愛知県人会とサンパウロ・フィル

「田中公道リサイタル」を=愛知県人会とサンパウロ・フィル

2005年8月25日(木)

 愛知県人会(林アンドレ亮会長)とサンパウロ・フィル(山川健一代表)は、共催でテノール歌手の田中公道さんのリサイタルを二十七日午後四時から同県人会館(サンタ・ルジア街74番)で開催する。
 「コロニアではクラシック音楽の公演は数少ない。また、日本の音楽も紹介していくことも目的」という林会長。今年で十三回目、田中さんが出演するのは初めて。同県人会には創立二十五周年の時に名古屋市から寄贈されたグランドピアノがあり、設備が整っている。伴奏は妻であり、ピアニストでもある宏子さんが務める。
 プログラムは、イタリア民謡を始め、「浜千鳥」「月の砂漠」など。「ブラジルの情熱的なところが好き。感情をあらわにする。また、多民族・多文化なところもいい」と話す田中さん。今回で八度目の来伯。先に行われた文協ドミンゴコンサートでは「だんだん調子が出てきて楽しかった」と振り返る。
 山川さんが「年を取ると、音を下げて歌うが、田中さんは原曲に挑戦している。これは大変な努力がいる」と賞賛するように、四十歳がオペラ歌手の限界だと言われている中、六十八歳でも歌い続ける田中さん。「私は年寄り。最後まで自信を持って歌いきれるかがカギ。気楽な気持ちはもちろんあるけど、いつが最後のコンサートになるかわからないから、一つ一つが人生の勝負」と話し、「一期一会という言葉が好き。初めての出会いが最後になるかもしれないから、いつもベストで歌いたい」と抱負を語った。
 入場料は無料。ただし「砂糖や塩、小麦粉、米など保存がきく食品を一人一キログラム程度持参を」とのこと。集まった食糧は福祉団体「アジェンチ」に寄付する。問い合わせ電話は11・3104・8392まで。

image_print