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大耳小耳

2005年11月18日(金)

 元NHKディレクターの相田洋さんは映像祭の講演の中で、「ドミニカってのは国家的犯罪といってもいいような、石っころばっかりの土地とかに送られたところ」などと語るなど歯に衣着せぬ名調子をみせた。実に歯切れがよく、臨場感たっぷり。移住船の上で、国援法帰国者の奥さんが「ああ、死にたい―ッ」と叫んで甲板の方へ駆けていったという下りでは、みなが固唾を飲んだ。でも、実はただのトイレで、腰が抜けてそれ以上取材を続けられなかったとか。
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 二十日に文協小講堂で行われる吟剣詩舞の大会。主催する祥こう(水へんに工)流吟舞道宗家の松永悠楓さんは福島県郡山市の出身。福祉にも力を入れており、来伯の際には、必ず憩の園などの施設を訪問するという。また書道家でもあり、世界的書聖、豊道春海師の直門。一方では国民の祝日を祝う会評議員として建国記念日の式典にも積極的に参加。活動の幅が広い。
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 夏が近づき、街を歩く人たちの服装もそれらしくなってきた。肌の露出が増え、冬の間は隠れていた入れ墨が見えるようになる。腕や足に漢字の入れ墨を入れた人をちょくちょく見かける。いつ流行り出したのかは分からない。「愛」とか「幸福」ならまだ分かるが、今日メトロの中で見かけた女性の腕には「泥」の一文字。つい考えこんでしまった。

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