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東西南北

2005年12月08日(木)

 レアル高が進行する中、中銀は今週に入り先物金融市場などで一五億ドル以上のドル買いを実施、外国為替相場は一ドル二・一七七レアルで取引を終えた。これはほぼ四年半ぶりのレアル高。サンパウロ株価指数は三三二二三ポイントと過去最高を記録、カントリーリスクも三一六ポイントに下がり記録を更新。
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 市警組織犯罪捜査課の警部(40)が六日午後、同じく警察官の兄(45)に勤務先の署内で頭と胸を撃たれ、即死した。他の捜査官の足も撃った兄は殺人の現行犯で逮捕された。二人は以前から家の資産をめぐって争いが絶えず、兄に脅迫されていた被害者は市警監察局に兄を訴え、同局は今週に調査を開始、いらだった兄が弟と現場で直談判の最中に事件に発展した。
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 ヴィンテ・シンコ・デマルソ通りの中国人商店主が五日夜、伝票のない衣服や玩具を見つけた軍警に賄賂二〇〇〇レアルを渡そうとしたが、逮捕された。一方、同日グアルーリョス国際空港では、靴下に現金一万ドルを隠して出国し、香港に向かおうとした中国人二人が逮捕されている。
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 統一医療保険(SUS、公立病院)には、前立腺ガン患者の三一%が手遅れの状態か他へ転移した状態で診察に訪れるという。年齢では六十歳から六十九歳が最も多く、続いて七十歳から七十九歳。三番目が五十歳代。最も多いのは平均六十七歳。患者の五七%は遠い町の専門医を一日がかりで訪ねる。サンパウロ市のクリニカ病院で常時、百六十人が手術の列に並んでいる。順番がくるのは平均で一年後。ブラジルでは白人が患者の八五%、米国では黒人が多い。ブラジルの黒人は診察を嫌うらしい。

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