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東西南北

ニッケイ新聞 2011年6月2日付け

 5月31日にブラジリアで開催されたW杯開催地知事や市長らが参加した会議に、サンパウロ市のカサビ市長が欠席した。パロッシ官房長官の資産急増疑惑にまつわる会社の経理情報を漏らしたのはサンパウロ市財務局の関係者ではと騒がれた後だから、大統領府がカサビ市長を会議に呼ばなかったとの憶測も飛び交ったが、実際は、5月25日に会議開催が知らされ、30日に、先約があり出席不可との返事が伝えられていた。カサビ市長の先約は、5月31日〜6月3日開催の「第4回世界大都市気候変動サミット」。クリントン元米大統領やニューヨークのブルームバーグ市長、ゼーリック世界銀行総裁など、約60の自治体の首長らが集まり、地球温暖化防止への取り組みについて話し合う会議は、年末に南アフリカで開催される気候変動枠組み条約の第17回締約国会議(CPO17)への具体策検討の場として期待されている。
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 2009年5月に起きたエールフランス機447便の墜落事故は、機体外部の3個のピトー管の二つが凍って速度が測れなくなり、操縦士が状況を判断出来なくなったためと考えられているが、娘のビアンカさんを事故で亡くしたリオ連邦大学のレナット・コッタ教授は、改良型ピトー管の開発グループの一員。愛する娘を失った父親が、事故再発防止に取組むプロジェクトは2〜3年後に完成の見込み。

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