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サンパウロ市100年祭=数千人規模の移民行列=祭典総予算は563万R$=初説明会出席は4団体=「コロニアの葬式ではない」

2006年2月14日(火)

 移民パレードで百周年を祝おう――。ブラジル日本移民百周年祭典協会の祭典委員会(田中洋典委員長)は十一日午前九時から、コロニア団体を対象に第一回説明会を開いた。ラジオ体操、リベイロン・ピーレス文協、琉球国祭り太鼓、和太鼓など四団体の関係者が出席。式典の予算が五百六十三万レアルとなったことを発表した。なお、カルナヴァレスコ(パレードの総監督)として、名門エスコーラ・デ・サンバ「ヴァイ・ヴァイ」を二度も優勝に導いた成戸稔さんが、百周年パレードの全体コーディネーターに就任した。
 丸橋次郎首席領事は「地に足のついた準備を始める時期に来ているかと思う。領事館としても、出来る限りのフォローをしていきたい」との協力姿勢を強調した。
 田中委員長は「一団体の参加人数は約五百人が妥当」とし、「パレードは数千人規模で考えており、記念式典をはさんだ二部形式で行う」と説明した。
 式典の概要として、午後一時から三時半まで第一部のショー。四時半から第二部として記念式典。第三部ショーは午後六時半からで、午後九時半から花火打ち上げが予定されているという。
 なお、「パレード会場となるサンボードロモに併設されている展示会場で、日本文化を一週間にわたり紹介することも考えている」と話した。
 祭典実行に携わるスタッフは一万人以上になると見られ、「サンパウロから半径百キロ内に住んでいる人たちにこれから協力をお願いしたい」。三月上旬にも近郊の日系団体に対し、協力を呼びかける考えだ。
 出席した団体関係者からは「行列しながら太鼓などの演奏をするのか、その曲や持ち時間などはどうなるのか」といった具体的な質問が飛んだ。
 パレードの総合コーディネーターを務める成戸氏は「何団体出場するのか、時間や人数などが今の時点では分からないので何ともいえないが、全体を日系の歴史といったテーマで捉えたい。テーマ曲などの決定も重要」と答えた。
 式典・祭典総予算(概算)の総額は五百六十三万レアルを計上。
 一、会場設備費(百五十万レアル)二、パレード経費(二百万レアル)三、食事・接待費(三十八万レアル)四、会場維持費(十五万レアル)五、運搬・交通費(五万レアル)六、打ち上げ花火経費(五十万レアル)七、予備費(百五万レアル)と内訳が説明された。
 上原幸啓理事長は「百周年はコロニアの葬式ではない。若い世代の参加を望みたい」と説明会を締めくくった。
 田中委員長は「これからがスタート。皆にも意見を出してほしい」とコロニア団体の積極的な参加を求めていた。

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